JR浦和駅の周辺「都心」と位置付け、描くビジョン “音”で感じる街並み、隈研吾さん「浦和は近景のまち」

「音を通して浦和の手ざわりを考える」をテーマにしたトークセッション=さいたま市浦和区

 「浦和駅周辺まちづくりビジョン キックオフシンポジウム」が17日、埼玉県さいたま市浦和区で開かれた。「音を通して浦和の手ざわりを考える」をテーマに、同ビジョン有識者懇話会会長で建築家の隈研吾さんらがトークセッションを行った。ビジョンの内容の説明や市民活動団体の活動紹介も行われた。

 トークセッションには、ロンドンを拠点に活動しているサウンドアーティスト、ニック・ラスコムさんらが参加した。ラスコムさんは音楽と建築などを融合した国際的なプロジェクトの創設者。新型コロナウイルスのロックダウン後、ロンドンで不安を軽減するための音楽プロジェクトなどを手がけている。

 ラスコムさんは「浦和の街並みを歩き、音を感じた。歩くことによって、さまざまな音を聴けるまちになってほしい」と指摘。隈さんは「浦和は近景のまちで、音は近くに行かないと感じられない。市の目指すウオーカブルなまちにつながる」と述べた。

 清水勇人市長が、ビジョンの内容を説明し、浦和駅周辺地区を「都心」と位置付け、「洗練された伝統と感性豊かな文化が息づく、風格で魅了する都心地区」の形成を目指すとした。市民協働・公民連携の都市づくりを推進していくとし、「浦和のまちをさらに輝かせるため、市民の皆さんがまちづくりに参加し、将来像を実現するためのゴールに向かうキックオフの日にしたい」と話した。

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