広島カープ 雨中の熱戦を制し 今季 初勝利&マツスタ 500勝 「うれしいのとほっとしたのもある」新井監督

開幕から4連敗と、なかなか波に乗れない広島カープ。

6日は、初勝利を目指し、今シーズン初めてキャッチャーに 會澤翼、ショートに 田中広輔 とベテラン2人をスタメンで起用します。

そのカープの先発は、遠藤淳志。水曜日に先発予定でしたが、雨のため試合が中止となり、自身初のスライド登板となりました。キャンプ、オープン戦通じて好投を続け、自らの手で開幕ローテ入りを勝ちとった遠藤は、初回、好調の阪神打線を相手にいきなり2人のランナーを背負いますが、阪神・佐藤を内野ゴロに打ち取り、このピンチを切り抜けます。

すると、その直後の1回裏、2番・野間峻祥 が、レフトフェンス直撃の2ベースで出塁し、チャンスを作ります。

続く3番・秋山翔吾。初球をセンター前に弾き返し、野間が快速を飛ばしてホームイン。先制に成功します。

2回には、先頭打者の新戦力、デビッドソンがこちらもレフトフェンス直撃の2ベースで出塁。

続く7番、今シーズン初のスタメン起用の 田中広輔。1・2塁間を抜けたかと思った当たりは阪神のセカンド・中野の好プレーに阻まれ、タイムリーとはなりませんでしたが、得点のにおいを感じさせます。

降りしきる雨の中、遠藤は毎回のようにランナーを背負いますが、粘り強いピッチングで後続を打ち取り、得点を許しません。

すると4回、ノーアウト1塁としてバッターはデビッドソン。この場面で見事、期待に応え、左中間に放り込む2ランホームランで貴重な追加点を奪います。

遠藤は、會澤とのコンビで最後まで集中力を切らさず、阪神打線を抑え込みますが、迎えた6回表、雨脚が強くなり、試合が中断します。

21分間の中断の後、結局、試合は雨のため、コールドゲームが宣告され、カープは今シーズン初白星。

新井貴浩 監督にとっても記念すべき公式戦初勝利は、チームのマツダスタジアム500勝達成と重なり、ダブルでの記念日となりました。

広島カープ 新井貴浩 監督
「うれしいです。たくさん雨が降っている中でずっと応援してくれていたので、いい勝ちをプレゼントできて、ほっとしています。(遠藤投手は)彼自身もきょうが開幕ですし、この悪いコンディションの中で粘り強く投げてくれたと思います。ナイスピッチングでした。(デビッドソンは) 甘いボールを一発で仕留めてくれましたし、彼の持ち味ですからね、長打力は。ナイスバッティングでした。500勝に携わったすべての人に感謝したいですし、応援していただいたファンの方にも感謝したいです。次は501勝を目指して、またベストを尽くしていきたいと思います」

新井監督は、「(勝てない間、)選手の力はこんなものじゃない。あわてなかったけど、早く1勝を(ファンに)届けたいというのはあった。みんなもほっとしていると思うし、これからも勝ちたい気持ちでやってくれれば、歯車はかみ合うはず。(きょうの勝利について)選手のときと監督になってからでは立場は違うけど、勝ちたいという気持ちは一緒。うれしいのとほっとしたのもある」と語りました。

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