平和への祈りを歌に込め ひたむきに生き続ける戦時下の家族描く 「キャロル・オブ・ザ・ベル」公開決定

ウクライナの民謡をもとに生まれた楽曲「キャロル・オブ・ザベル」に支えられ、ひたむきに生き続ける戦時下の家族の姿を描き出した映画「キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)」が、2023年7月7日より劇場公開されることが決まった。

「キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)」の舞台は、1939年1月のウクライナ・イバノフランコフスク(当時はポーランド領スタニスワヴフ)。偶然にも同じ屋根の下で暮らすことになった、ウクライナ、ユダヤ、ポーランドの3家族だったが、まもなく第2次大戦が開戦する。一人残されたウクライナ人の母は、家族から引き離されてしまったポーランド、ユダヤ人の娘たち、そしてナチス・ドイツの子どもさえも、「この子に罪はない」として自分の子どもたちと同じよう懸命に戦火から守り抜く。

公開されたポスタービジュアルには、「なにがあっても、生きる」というコピーとともに、ウクライナ、ポーランド、ユダヤの3家族がともに食卓を囲む風景を収められている。人種、国、文化の違いは関係なく、人として助け合いながら清らかに強く生きようとする思いが象徴されたデザインとなっている。

2021年本作を作り上げたのは、ドキュメンタリーを主戦場としてきたオレシア・モルグレッツ=イサイェンコ監督。現在もキーウに住み、子を持つ母親でもある監督は、「この映画は、ロシアによるウクライナの本格的な侵攻の前に制作されましたが、その時点でさえ私たちが住む国は戦争中の状況でした。老いも若きも、ウクライナに生きる人々の中に戦争や悲劇的な出来事を経験せずに生き延びている人は一人もいませんので、この映画に取り組むことは私にとって非常に重要でした」と語っている。

【作品情報】
キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)
2023年7月7日(金) 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
配給:彩プロ
(C)MINISTRY OF CULTURE AND INFORMATION POLICY OF UKRAINE, 2020 – STEWOPOL SP.Z.O.O., 2020

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