仕事帰りにふらっと、屋外で楽しむ 古典芸能の新たなカタチ 「夜の琉球音楽会」18日に那覇・新報スカイガーデン

 古典芸能の継承と発信を目指す「古典企画」の初の公演「夜の琉球音楽会Vol.1~琉球音楽を春の夜風にのせて~」が18日、那覇市泉崎の琉球新報社9階屋上庭園「新報スカイガーデン」で開かれる。本番を前に、「古典企画」のメンバーで出演者の仲村逸夫(歌三線)、入嵩西諭(笛)、池間北斗(箏)に企画公演開催への思いなどを聞いた。 (聞き手・田中芳)

 ―「古典企画」は4人の古典芸能実演家が集い、2022年4月に発足した。発足のきっかけは。

 仲村 コロナ禍で舞台活動が全くできなくなった時に、古典芸能の継承について考えたことがきっかけだ。舞台に立ち続けることはもちろんだが、古典芸能を教えること、伝えていくことをもう一つ念頭に置いて活動しようと、気心が知れてお互いに信頼し会える4人でやっていこうと発足した。

 ―発足から1年が経過する。これまでの活動は。

 仲村 古典企画として無料体験教室や、ホームページやSNSを通じて発信をしている。お声がけをいただき、盲学校でミニコンサートをさせてもらった。ハンディキャップのある子どもたちと触れて新しい目標を見つけた。本年度は特別支援学校や盲学校に出向いて、琉球芸能の魅力を発信したい。自主公演や個人の活動に加えて、新しいファンを増やして琉球芸能を盛り上げていきたい。

 ―公演は屋外公演だ。

 入嵩西 芸能公演は昼や夕方が基本の形だが、「仕事が終わって少し音楽を聴きに行こう」みたいに、ふらっと行けるような新しい流れを作りたい。僕ら実演家の方から劇場を出て、一歩を踏み出す機会にしたいというコンセプトもある。

 池間 僕自身わくわくしている。お客さんに一日の最後に古典や琉球の音楽に触れてもらい、一日を締めくくってもらいたい。絶対に後悔させない。来て良かったと思ってもらえる公演にしたい。

 開演は午後6時と8時の計2回。琉球古典音楽と器楽曲、二重奏を演奏する。入場料は一般2500円、高校生以下千円。予約は電話090(6863)6820。公式サイトや公式SNSのダイレクトメールでも受け付けている。
 

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