【連載コラム】MLB全30球場を制覇 第13話 ア・リーグ初代王者と美味過ぎるシカゴフード!

澄み渡る青空。美しい芝。白球が奏でる音に、歓声が重なり合う。最高峰のプレーに心躍り、熱く盛り上がる場所。今年アメリカ中を飛び回り、MLB全30球場を制覇したスポーツアナウンサー福田太郎が、あなたを「夢のボールパーク」にお連れします。MLBスタジアムの世界へ、ようこそ。

ア・リーグ初代王者

1901年、アメリカン・リーグ誕生後、初めて頂点に輝いたのが、ホワイトソックスの前身「シカゴ・ホワイトストッキングス」でした。ア・リーグがMLBに昇格した1903年頃から「ホワイトソックス」の名で親しまれるようになり、120年以上にわたってチームの伝統を守り続けています。

1991年に、現在の「ギャランティードレイト・フィールド」が建つまでは、1910年誕生の「コミスキー・パーク」が、世界最古のMLBスタジアムでした。球場から北に道を一つ挟んだ駐車場にはホームベースがあり、その名残を感じさせてくれます。

ギャランティードレイト・フィールドへ

カブス同様、シカゴの街中からほど近い球場です。「シカゴ・オヘア国際空港」でデイパスを買って、電車で移動しましょう。ブルーラインに乗って、街の中心部へ。レッドラインに乗り換えて、南に向かい、最寄りの「ソックス35th駅」で降車します。トータルで1時間ちょっと。車だと20分ほどです。

「チャンピオンズ・プラザ」でレジェンドたちの像に出迎えられ、市民バンドによる、シカゴ名物「ジャズ」の演奏が聞こえてきたら… Guaranteed Rate Field! Nice to meet you!

Ballparkの楽しみ方

子供たちが楽しめる「キッズ・ゾーン」も充実していて、投げて打って走って守れる、野球にまつわる全てのアトラクションが揃います。七色の風車がぐるぐる回るスコアボードや、爆音のスピーカー、試合後の花火といった旧球場から大事に受け継がれた演出で、昔ながらのファンにも愛されます。

[バックスクリーンの上に、七色の風車](

ライトスタンドにある「ピクニック・エリア」では、フィールドに加え、ブルペンでのウォーミングアップを至近距離で楽しめます。

[緊張感たっぷりの選手を前に、ハンバーガーにかぶりつく](

恵みの雨?

屋外球場に、雨は付き物。この日、突然の土砂降りに、球場スタッフさんたちが一斉にグラウンドへ出てきました。シートを広げ、土への浸水を防ぎます。雨が止んできたら、速やかに回収。一瞬にして、野球が出来る環境が整いました。

すると、ラッキーなことに、ファールボールが目の前に。「子供にあげるカルチャー」に憧れていたんですが、キャッチして辺りを見渡すと、大人ばかり…。拍手喝采も受けたので、ちゃっかり頂いちゃいました。しかも打ったのはエンゼルスのマイク・トラウト選手。雨天中断でも、試合再開を気長に待ってみるもんです。とても良い思い出になりました

[人生初めてのファールボールゲット!](

美味過ぎるシカゴグルメに舌鼓

ほかほか温まりましょう。美味しいスタジアムフードが沢山ある中、僕のおすすめは… シカゴ発祥の「イタリアン・ビーフ」です。これでもかというほど、たっぷりの牛肉が入ったサンドイッチを、煮汁のスープで、ひたひたにして食べるスタイル! 牛丼で言うところの「つゆだく」のような感じです。

[絶品イタリアン・ビーフ!](

それと、まるで深い皿のような生地の中に、具材が盛り沢山の「ディープディッシュ・ピザ」も食べ応え抜群です。

楽しい試合に、あったかグルメで、身も心も満たされたら… 帰り道にフラッと「ジャズ・ハウス」に寄り道して、プロの演奏に浸ってみるのも素敵ですね。

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福田太郎(ふくだ・たろう)/ 1991年生まれ。HTB北海道テレビ放送アナウンサー。プロ野球の実況中継や、朝の情報番組MCを担当した後、2022年2月から11月まで休職。MLB全30球団・ボールパークを訪ね、世界最高峰のスポーツエンターテイメントを学び、12月に復職。写真:福田太郎

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