投票率50%前後か…保守分裂の前回知事選から一転「盛り上がり欠ける」 議員選で押し上げ?|福井県知事選挙|福井県議会議員選挙|2023年4月9日投開票

福井県知事選挙・福井県議会議員選挙の投票率

 福井県知事選挙と福井県議会議員選挙の投開票が4月9日に迫り、各陣営は投票率の行方に注目している。保守分裂選挙となった前回知事選は注目度が高く、初めて50%を割り込んだ2015年の48.59%から58.35%まで回復した。現職と共産党候補の一騎打ちとなった今回は有権者の関心を集めきれておらず「投票率は50%前後ではないか」とみる陣営が多い。

 3人が立候補した03年知事選の投票率は72.18%。その後の07、11、15年はいずれも現職と共産党候補の一騎打ちとなり、60%を割った。15年の48.59%は過去最低だったが、3人が立候補した19年は杉本達治氏と西川一誠氏が激戦を繰り広げ、投票率を押し上げた。県議選は15年の54.50%が過去最低、19年は知事選の影響で回復傾向をみせたが、過去2番目に低い59.40%だった。

⇒福井県知事選の候補者略歴・開票速報はこちら

 一方、県議選のほとんどの陣営が「知事選への関心が低く、投票率は下がる」と推測。前回の抽出調査では60代と70代が70%を超えたのに対し、20代は40%を切っていた。福井市選挙区の複数の陣営は「若者が投票に行くかが重要」「何とか50%は超えてほしいが」と話す。

 「前回は杉本氏と西川氏の激突に金元幸枝氏を含めた3候補で、関心は高かった」と話すのは共産党の南秀一県委員長。「今回は盛り上がりに欠け、前回の投票率を超えるとはなかなか言えない」と本音を漏らす。「金元氏の票を増やすことが、県政批判が強いことを示すことにつながり、今後の県政を変えるバロメーターになる」と投票率アップへ意気込む。

 投票率60%を目標に掲げるのは、杉本陣営の冨田勇一選対本部長。毎晩の個人演説会の参加者が尻上がりに増えているとして「ただ勝てばいいという選挙ではない。投票率を上げ、一票でも積み上げ、有権者の半数程度の支持を得たい」としている。陣営の自民党関係者は「坂井市や越前市、吉田郡、丹生郡など、県議選で激戦となっている市町も多い。55%程度には届いてほしい」と期待する。

 知事選の期日前投票は、告示翌日の3月24日から4月2日まで10日間の投票者数が2万6988人。19年選挙の同期間の8割ペースとなっている。

 県議選は8選挙区で計42人が争う。前回の37人(8選挙区)より増えていることに加え、人口の多い越前市・今立郡・南条郡や鯖江市の選挙区で、前回の無投票から一転して激戦となっており、知事選の投票率も押し上げる可能性がある。

⇒福井県議選8区42人の候補者名簿一覧

 福井地方気象台によると、9日の福井市の天気予報は曇り時々晴れ。前回の曇り一時雨より天気は良さそうだ。

統一地方選2023開票速報

■福井県知事選挙

福井県知事選の開票速報

■福井県議会議員選挙

福井市 / 敦賀市 / 吉田郡 / 勝山市 / 鯖江市 坂井市 / 越前市・今立郡・南条郡 / 丹生郡

選挙戦8区42人の候補者名簿一覧

© 株式会社福井新聞社