まろやかな辛み「発酵かぼす胡椒」 由布市の河野さん、トウガラシ使い商品化【大分県】

発酵調味料を商品化した河野由貴子さん=由布市挾間町
発酵かぼす胡椒(下)と醤の粒(左)とペースト

 【由布】由布市の重点作物、トウガラシを使い、発酵調味料のアドバイザー資格を持つ河野由貴子さん(44)=同市挾間町医大ケ丘・整体師=が「発酵かぼす胡椒(こしょう)」を商品化した。酵素の力が、免疫力を高め、腸内環境を整えるという。「発酵調味料の良さを知ってもらうきっかけにしてほしい」とPRしている。

 トウガラシは品種により辛みが異なる。数種類を使い、まろやかな辛みになるよう独自に配合した。他の原材料は県産カボスと米こうじ、塩。初年度は350個を町内の「発酵アトリエ結咲(ゆいさ)」などで限定販売する。60グラム880円(税込み)。

 発酵調味料に注目したのは15年ほど前。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドー病にかかった。日常生活を見直し、健康維持に発酵食品を食べ始めた。おいしく、継続して取り入れるには調味料が手軽と考えた。

 12年前にアドバイザーの資格を取り、4年ほど前からは講座を開催。受講者が商品化を要望した。

 しょうゆやみそのルーツといわれる古代の発酵調味料、醤(ひしお)も商品化した。米こうじは地元産を使う。大豆こうじと麦こうじ、米こうじの配合にこだわったという。粒タイプとペーストタイプがある。いずれも90グラム680円(税込み)。

 発酵調味料の魅力を伝えようと、昨年4月に協会を設立。美腸温食アドバイザーの仲間との講座に力を入れるという。「発酵調味料は敷居が高いイメージがある。払拭するためにも、関心を持つ人を増やしたい」と意気込んでいる。

 購入には要連絡。問い合わせは、発酵アトリエ結咲(080.8351.6680)。

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