駅伝実業団の新戦力 三菱重工 宗像聖(東京国際大)

三菱重工のルーキー宗像=長崎市内

 マラソンや駅伝で国内屈指の好成績を残し続けている三菱重工は、東京国際大で主将を務めてきた宗像聖(22)を迎え入れた。181センチの上背を生かしたダイナミックな走りが魅力で、黒木監督は「切れ味鋭いスピードと言うより、序盤から押していくスピードを磨くタイプ。じっくり育てる」と期待を寄せている。
 福島県出身で小学5年時に東日本大震災を経験している。中学時代は野球部ながら、冬に特設される駅伝部で活躍。駅伝強豪校の学法石川高に進み、2年時に3000メートル障害でインターハイに出場した。箱根駅伝の新鋭チームである東京国際大では2年時から駅伝の主力に。3年時は副主将を任されて、出雲駅伝の優勝に大きく貢献した。
 「東京国際大は個性豊かな選手が多いチーム。その中で比較的しっかり者だということで、まとめ役を任されたんだと思う。こつこつと積み上げるタイプだけど、実業団はシビアな世界なので、しっかり結果も出したい」。コメントは控えめだが、気持ちの強さがうかがえる。数年後のマラソン挑戦も見据えて、強豪チームの新鋭が一歩を踏み出す。


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