将棋の菅井竜也八段（30）＝岡山市＝が藤井聡太叡王（20）＝竜王、王位、棋王、王将、棋聖との六冠＝に挑む第8期叡王戦5番勝負の第1局が11日、東京・神田明神で指され、先手の藤井叡王が147手で菅井八段を破り、3連覇に向けて先勝した。
振り飛車党“筆頭”の菅井八段を、居飛車党で「現役最強」の呼び声も高い藤井叡王がどう迎え撃つか。将棋ファン大注目の一戦は午前9時に始まり、事前の予想通り藤井叡王が居飛車、菅井八段は3筋に飛車を振る「三間飛車」に構える対抗形となった。
序盤は互いに玉の守りを固め、相手の出方をうかがう展開。持久戦の様相を呈する中、中盤に右辺の攻防で主導権を握った藤井叡王が、正確な差し回しで次第にリードを広げ、粘る菅井八段を振り切った。持ち時間は各4時間で藤井叡王は使い切り、菅井八段は7分残した。
叡王戦5番勝負は1日制で、先に3勝した棋士がタイトルを獲得する。菅井八段が八大タイトル戦に臨むのは、2018年の王位戦以来、5年ぶり3回目。第2局は23日、愛知県瀬戸市出身の藤井叡王の“地元”、名古屋市の名古屋東急ホテルで指される。
中盤 正確性に欠けた
菅井八段の話 中盤の重要な局面で、自分の方が正確性に欠けたと思うので、そこは反省したい。2局目も精いっぱい頑張る。
序中盤は苦心も多く
藤井叡王の話 序中盤は苦心も多かったが、終盤に入り少しずつ指しやすくなった。時間配分など見直し、残るシリーズを戦いたい。
