【KAIRI×ジャングル叫女】大切な後輩の支援に名乗り出たKAIRIが叫女に希望したものとは

女子プロレスラー・ジャングル叫女は2月21日の記者会見で、フリーランスサミット『NOMADS’』4月14日新宿FACE大会(ジャングル叫女AID)を最後に無期限の欠場に入ることを発表した。

2度目受けた手術の失敗による後遺症が深刻で日常生活にまで支障をきたす状態となっている。ドクターと話し合いのすえ、現状でのプロレス続行は難しいと判断。

半月板の再手術、後遺症の原因究明および治療の為に無期限の休業に入ることとなった。

怪我との闘いの最中、叫女が誰にも頼れなかった心情を吐露した相手がスターダム時代の先輩である“海賊王女”KAIRIだった。

そんなKAIRIからのアドバイスでクラウドファンディング(ジャングル叫女AID)がスタートし、気持ちも前向きになった叫女に、KAIRIがスペシャルな支援を申し出た。

今回はプロレスTODAYで2人の特別対談を実現。

①ジャングル叫女の怪我について

※本人提供

――今回ジャングル叫女選手は、4.14NOMADS’新宿FACE大会を最後に長期欠場に入ります。その後は膝の治療やリハビリをされるわけですが、膝の怪我について打ち明けられた時はKAIRI選手はどう思われましたか?

KAIRI「そもそもの膝の怪我っていうのは、だいぶさかのぼるよね?」

ジャングル叫女「そうですね、あと表に言ってなかった部分もあって…。たぶんKAIRIさんはよくなってるだろうと思って、連絡をくださったと思うんですけど」

KAIRI「そうそう、でもずっと怪我してテーピングとかしながら試合続けてるのは知ってて」

ジャングル叫女「それで2回目の手術が終わって、アメリカで復帰をしたのが去年の9月で。その時は自分が今の状態を周りの人には伝えていなくて、治ってるということで復帰した感じにはなってて」

KAIRI「アメリカに行くっていうのもね、事前に教えてくれて」

ジャングル叫女「会いに行ったんですよ」

KAIRI「行く前にジムまで会いに来てくれて。その時もすごく元気な笑顔だったので…。でも怪我して試合ができないときって本当に…思考もネガティブな方にいっちゃうのは誰しもがそうだし、焦りも絶対あるし。私達女子レスラーって、やっぱ年齢とかキャリアとかいろいろ考えると思うんですよね。その中で怪我の手術が終わって、リハビリも乗り越えてアメリカに行くって聞いたとき本当に正直嬉しくて。これまで我慢してきた分、叫女がやりたいことをたくさんやってほしい、もっともっと世界中で。叫女のプロレスは特別で、それは私がスターダムにいた頃から思っていたんですよね。叫女は試合に込める魂というか、自分に対しても対戦相手に対しても、そしてファンの方にも全ての人に対して想いを込めながら試合をするので、やっぱり伝わる量がすごくて。組んだことも戦ったこともありますけど、どの試合もハッキリ覚えてるんですよね。なのでもっとたくさんの人に影響を与える子だって分かっていたので、アメリカで絶対ウケるよ!って。叫女の試合は、絶対好評だから楽しんできてねって」

ジャングル叫女「そうですね。そう送り出してくださった感じで」

※本人提供

KAIRI「アメリカでもちょくちょくツイートしてくれたりしてて、自分であえてそうして載せてたんだよね?だから私も楽しかったんだろうなと思って、アメリカどうだった?みたいな感じで連絡して。1年耐えてよく頑張ったね、長かったよね?みたいな感じでたわいもない会話とかをしていて、叫女も始めは普通に返してくれてたんだけど」

ジャングル叫女「…そのとき、自分の中ですごく落ちてたタイミングで。もうアメリカで試合ができない、これ以上できないっていうタイミングでKAIRIさんから連絡あって。KAIRIさんから連絡あるときっていつもそうなんですよね、なんか本当に自分がもう立ち上がれないっていうか、めげそうなときとかに連絡くれるんですよね。それですごい感情があふれてしまって、LINEですごい長文を送ってしまって。もうめっちゃ失礼だなって今思うと」

KAIRI「全然だよ」

ジャングル叫女「いや、めっちゃ失礼だと思います!」

KAIRI「でもそれはうちは嬉しかったの。ありのままの気持ちをぶつけてくれて、やっぱ我慢してることが一番ね…。誰にも言えなくてつらいだろうし、やっぱりレスラー同士じゃないと分からないこともあるし」

ジャングル叫女「言えてなかった想い、どこにも発信できない想いをKAIRIさんだったら受け止めてくれると思ったから言ってしまったんだろうなと思うんですけど。あとから反省みたいな」

KAIRI「全然何も!うちは本当に嬉しかったし。そのときだよね?クラウドファンディングをすすめたの」

――やはり打ち明けたことによって、何か新しい希望の光のようなものが見えたという感じですか?

※本人提供

ジャングル叫女「本当はじめて、自分の気持ちとか今の膝の状態とかを打ち明けられた方だったんですよね。KAIRIさんは全部受け止めてくれて、話してくれてありがとうとか、そんな状態って知らなかったからごめんねというような優しい言葉をかけてくださって。そして叫女は本来太陽みたいに人を照らす存在だし、私もたくさん元気をもらったからっていう言葉に何かを思い出したんですよね。自分は本当はめっちゃポジティブだし、人に元気を与えるためにプロレスラーをやってたんだって思い出して。なんかそれを考えられないくらい、痛いし辛いし、試合も出来ないからもう帰らなきゃいけないし、この先どうなっちゃうんだろうっていう絶望の淵だったので。その時の言葉があったから、そういえばそうだったなって思い出させてくれて。そのときにクラウドファンディングに挑戦してみたら?という言葉もいただいたんです」

②クラウドファンディングを提案した経緯

――KAIRI選手は、なぜクラウドファンディングを提案されたんですか?

KAIRI「叫女からは、2回も手術したけれど原因が分からないと。時間もお金もかけてね、せっかくチャレンジしたことが成果に現れなかったということで、それって本当に雲をつかむような状態だなと思って。でもやっぱり何かしら光がないと…自分だったら耐えられないと思ったんですよね。そのためには現実的にならないといけないじゃないですか。叫女の試合を見たいファンの人、わたしもその1人ですけど、たくさんいると思うんですよね。それでみんながハッピーになれる方法、Win-Winになれる方法はないかなと思ったときに、以前プロレスTODAYさんにジムを立ち上げる際にご紹介いただいたクラウドファンディングがプラスに働くんじゃないかなと思ったんですよね」

ジャングル叫女「KAIRIさんにその提案をいただいたとき、直感というか何か希望が見えた感じがしたんですよね。わたしもクラウドファンディングという存在は知っていましたし、チャレンジをしてみたいというきもありましたけど、なかなか自分1人では踏み切れなくて…。だからKAIRIさんにそういう言葉をいただいて、踏み切る勇気、きっかけをもらえたと思いました。それでもやはり怖かったですよね、金額もすごく大きくなるし…」

――やったことない事は不安も大きいですよね。でも結果的に、本日のインタビュー時点では残りあと1日ありますが目標金額を大幅に達成しました。まだ終わってはいませんが、このクラウドファンディングをやったことについて、心境はいかがですか?

KAIRI「本当にすごい!」

※本人提供

ジャングル叫女「そうですね、やっぱり治療の先がまだ見えなくて…原因が分からないので、それが今まですごく辛かったというのが一番にあったんですよね。どうせ病院に行っても原因が分からないと言われたり、そのたびに本当に病院でも泣けてくるしで病院にも行きたくなかったし。過呼吸になったりしてもう立ち上がれないと思ったこともたくさんあったんですけど、クラウドファンディングが始まってから治療に前向きに挑戦できるようになりました。こんなにたくさんの方が応援してくださってるんだと思ったら、すごく頑張れて。先が見えなかったり、原因が分からなかったりしても痛い治療にも耐えられるかなっていう気持ちになってます。現実的な話をすると、保険適用外の治療とかもあって、先生には効果がどのくらい出るかは分からないけれど、試す価値はあるって言われていたので、それもご支援いただいた資金でチャレンジできるかなと思っているので、本当にありがたいですね」

KAIRI「まず気持ちが本当に嬉しいよね」

ジャングル叫女「本当に!」

KAIRI「でもそれは叫女が今までみんなに渡していた愛が帰ってきたんだと思うんだよね。叫女がgiverの(与える)人だからだと思う。スターダムにいたころからそうなんですよね。みんなの誕生日とか率先して準備したり、みんなの旅行とかも企画してくれたりして。本当に叫女が中心になって、いつもやってくれてたんですよ。giveの人です、マジで」

ジャングル叫女「いやぁ、もう泣けてきますね」

KAIRI「私がアメリカに行くときも、今でも持ってますけど、みんなからメッセージを集めてくれたり、会を開いてくれて。そういうのは絶対忘れない、IYOさんもそれは本当に叫女すごいって言ってるし。だから余計、クラウドファンディングって苦手なんじゃないかなって…そうでしょ?」

ジャングル叫女「そうなんですよ。最初は受け取れないって思ったり…」

――でも本当に多くの方が、叫女選手を支えたいという気持ちで支援の輪が広がりましたよね。最初は実行委員会のメンバーも不安に思う気持ちはありましたが、本当に愛されている選手だなというのを感じました。

KAIRI「リターン品もね、叫女自身が考えたんだよね?」

――そうです。叫女選手が普段は手に入らないようなものをリターン品として、ファンの方・支援してくださる方が喜んでくださるものを考えてくださいましたね。

ジャングル叫女「本当にクラウドファンディングに挑戦して良かったです。不安な気持ちも徐々に吹き飛んでったし、やってよかったなっていうのがもうとにかく今ずっと思ってて。、やってなかったら正直どうなってたかわかんないです。もう治療のこととか全部投げ出して、どっかに消えていたかもしれないし、プロレスも嫌いになってたかもしれないと思うので…。あらためてプロレスをすごい好きだなって思ったし、治療も痛みだけが続いてすごく辛い気持ちになっていたので、プロレスの力を本当にあらためて感じることが出来ました。だからこそ、自分が怪我を治して、またみんなに元気を与えたいなっていうのを強く思いますね」

⇒次ページ(KAIRIが支援としてスペシャルなものを提供、復帰を目指すジャングル叫女にメッセージ)

③KAIRIのコスチュームをオークションで支援

――そして今回KAIRI選手からもジャングル叫女選手の支援をされるということですが…

KAIRI「はい。私が実際に試合で着用していたコスチュームの1つを叫女のために提供させていただこうと思います。今回、オークションという形を取らせていただき、その収益を支援として治療費に充てていただければ幸いです」

――これはびっくりですね!

KAIRI「いやいや、もう叫女からはそれ以上のものをもらっているので」

――さすがスーパースターですね!

ジャングル叫女「本当にありがたいですね。いやもう、本当にKAIRIさんってやることなすことスーパースターなんですよ!本当にかっこいい!」

KAIRI「いやでも、叫女がやってくれたことってお金じゃないというか。やっぱ思い出ってプライスレス、一番の財産なんですよね。だからなんてことないっていうか、わたしにとっては」

――でもとても想いも思い出も詰まったコスチュームですもんね。

KAIRI「それはそうですね。たくさん詰まってます」

――どのときに着用されたものでしょうか?

KAIRI「これは昨年5月大田区大会(2022年5月28日大田区総合体育館 KAIRI&中野たむvs林下詩美&天咲光由)での試合で使いましたね。林下詩美ちゃんと天咲光由ちゃんと戦ったときです」

※本人提供

――こちらはプロレスTODAYのアカウントより出品をさせていただく予定ですが、詳細が決定いたしましたらまたお知らせさせていただきたいと思います。

KAIRI「あ、あとこのコスチュームを選んだ理由なんですけど、ピンクが入ってる叫女の色」

ジャングル叫女「ピンクがわたしの好きな色だし、大事にしてる色なのでピンクが入っているコスチュームを選んでくださったところが本当に嬉しいですね。このコスチュームもめっちゃかわいい!」

――ちなみにコスチュームを作られるときにこだわりみたいなのはあるんですか?

KAIRI「ありますね。やっぱり今スターダムはみんな華やかな中で、人と被りたくないし、色とかも対戦相手と基本被りたくないので。私は相手に合わせて変えていきたいので」

――プロ中のプロというか、こだわりがすごいですね。相手が赤だったら青にするといった感じですよね?

KAIRI「はい、そうです。これ私もアメリカに行って気づいたんですけど、アメリカの選手って試合前にみんな聞いてくるんですよ。『今日何色着るの?』って」

ジャングル叫女「そうそうそう、これもう多分向こうの選手の方がよっぽど気遣ってる」

KAIRI「気遣うよね~」

――でも日本では今まであまりそういう意識なかったですよね?

KAIRI「そうですね。わたしもWWEで教わったんですよ。なぜ変えるかっていうとやっぱりテレビがメインなので、初めてチャンネルをつけて顔も分からないで試合を観たときに、金髪の女の子が両方赤いコスチュームだったらどっちがどっちか分からないですよね。でも色を分けたら、今攻められてるのがどちらとか分かりやすくなるので対比をしっかり分けた方が絵的にもいいし、初めて見た方にも分かりやすいと」

――叫女さんのデビュー当初だったら緑とか、イメージが固定されてましたけど、海外に行く際はうまく変えられるようにしないとですね。

ジャングル叫女「そうですね。海外の選手ってイメージカラーというのをみんな持っているようで持っていないかもしれないですね」

KAIRI「確かに」

――そんなコスチュームを今回提供いただいたということで、叫女さんいかがですか?

ジャングル叫女「本当にびっくりしました。もう何て言うんですかね、KAIRIさんの想いがとにかく嬉しかったし、KAIRIさんは私からいろんなものをもらったって言いますけど、わたしはそのつもりはないというか、その気が一切ないので、逆にいつもいただいてばかりだなっていう思いしかなくて。言葉にならないですね」

④KAIRIより復帰を目指すジャングル叫女へ

――そして今回4月14日のNOMADS’の大会を区切りに、復帰に向けてリハビリ生活を送る叫女選手に向けてKAIRI選手よりアドバイスやコメントをいただけますか。

KAIRI「先日、Twitterで海外のファンの方が挙げてくれたんですけど、たまたま叫女&(松本)浩代さん対(美闘)陽子さん&うちの昔のハイライトが流れてきたの。それ見たら、涙出ちゃって…あなたすごいよ!やっぱり!叫女はやっぱりさっきも言ったけど、昔のやつ見たらすごいって思ったのよ。こんなすごい試合をうちらしてたというか…」

ジャングル叫女「あの試合は私も凄い印象に残ってて。自分がベルトを初戴冠した日でもあったし、KAIRIさんから直接フォールを奪った日でもあるので。あんなに厳しい戦いもなかったので、すごい覚えていて、もう本当にKAIRIさんも陽子さんももう全部痛くて(笑)」

KAIRI「ハードだった(笑)」

ジャングル叫女「本当に厳しい攻めだったと思うし、でもそれを乗り越えないと巻けないベルトだって言うのも分かってたんで」

KAIRI「本当にレベルすごいなって思ったし、1年前くらいの(木村)花ちゃんのメモリアルマッチで解説させていただいたんですけど、そのときも膝悪かったんだよね?」

ジャングル叫女「全然悪かったです、手術したばっかだったし動けてなかったし」

※本人提供

KAIRI「でも前より動ける量には制限あったかもしれなけど、同じような感動を得たのよ、その試合で。すごいなと思って。私もこれまでたくさんのトップ選手達と闘わせていただいてきたけど、技じゃないところで沸かせられる選手って限られていた気がして…人間力というか。技の凄さとか関係なく、生き様を応援していただけるって本当に素晴らしいことだよね。でも叫女はどんな状態でもプロレスが出来る人というか、そこは本当に自信を持ってほしい。やっぱりリハビリって根気がいるし、ゴールが見えないトンネルの中って本当に苦しいけれど思い出してほしいのは、叫女を応援したい人がいっぱいいるってこと」

ジャングル叫女「はい」

KAIRI「受け取ってほしい。本当にみんなに…、みんなのことしか考えないもんね?」

ジャングル叫女「そんなことないですけど(笑)」

KAIRI「本当にgiverの精神の持ち主だから、受け取るのも気にしちゃうと思うんだけど、今回のクラウドファンディングも本当にみんなの想いをありがたくね、受け取って。うちのこれ(コスチューム)も受け取ってほしいし、支えてくれる人がこんなにもたくさんいるってことを忘れないでね。私もファンなんだよ」

ジャングル叫女「嬉しいです。でも本当に新人時代に引き出してくださったのは、KAIRIさん、IYOさん、(岩谷)麻優さんをはじめとする先輩方だと思ってるんで。そのなかでも本当に3人はすごい大きい存在だったし、特にKAIRIさんは一番キャリアが近かったこともあって、プライベートでも一緒にいる時間も長くて仲良かったというのもあって。本当いろんな細かいところも教わってきたので、気持ちの面だったり…リング上で出していけるようになったのはKAIRIさんがいたからだっていうのは本当に思います」

KAIRI「いや、叫女はもう1人でも出来るよ。マジで思う」

ジャングル叫女「いやでも、プロレスはどちらにしても1人では出来ないので(笑)。でもKAIRIさんがアメリカに行く前の3か月くらいが一番濃い時間で。KAIRIさんが持っていた白いベルトにも挑戦した時期だったんですけど、その試合から戴冠するところまでは本当に濃かったし、あの時間がなかったら今のわたしは絶対にいないなって思いますね」

KAIRI「私も!叫女がいなかったら今の自分は絶対いなかったな。叫女がいると練習もたのしかったし、本当誰よりも明るいし、叫女がいると嬉しくなる」

――大絶賛ですね!

KAIRI「本当にそうなんだもん」

――でも本当に叫女選手は1人じゃないってところを忘れないでいてほしいですね。今回のクラウドファンディングの支援者の方たちからも熱いメッセージが届いておりましたし、ぜひ頑張っていただきたいです。

KAIRI「信じてる。うちは治るって」

⇒次ページ(ジャングル叫女が復帰後の挑戦について、ファンへメッセージ)

⑤ジャングル叫女、復帰後の挑戦について

――そしてちょっと先の復帰後の話となりますが、まだ叶え切れていない夢というのを伺わせてください。その1つに海外への再挑戦というのを考えてらっしゃいますが…

ジャングル叫女「そうですね。途中で帰ってきてしまったという感じだったので、まだまだ大きい舞台にも立ちたかったし、AEWさんにも出させていただいたんですけどそれもちゃんと繋げていきたかったなというのもあるし…。そうですね、インディーも盛り上がっているので、多分これからなのかなっていう団体がたくさんあったし、そういう団体って現地に、街に根付いていて熱いんですよ。そこの売店とかでファンの方たちと触れ合うことが出来たんですけど、自分はこのプロレスが大好きなんだという想いをすごい伝えてきてくれて。来てくれて本当にありがとう、また来てねっていうのをたくさんの方が言ってくださったので」

KAIRI「素敵!」

※本人提供

ジャングル叫女「プロモーターさんとかも、ようこそって感じで迎えてくれて、プレゼントも準備してくださってたんですよね。試合が終わった後に呼ばれたら選手みんなが集まってて、何かと思ったら、そのときはテキサスに行ったんですけど、現地のTシャツとかお菓子とかいっぱい詰めて用意してくださってたんですよ。一緒に盛り上げていこうみたいなことも言ってもらえて、やっぱりWWEとかAEWとかの大きな団体ももちろんすごい盛り上がってますけど、小さな町でもプロレスってあって、みんなイキイキと試合してるし、自分がそういうところで求められている、必要とされているということがすごく嬉しかったんですよ。だからやはり自分が必要とされる場所に立ちたいなと思ったし、そういう人たちに返していきたいなっていうのはすごいお思いましたね。だから本当にアメリカでの経験はとてもよかったし、実はヨーロッパでも声がかかっていたんですけど1回も行けてなかったので…イギリスとかにもファンの人とかサポーターさんがいらっしゃるんですよ」

――行きたいですね。

ジャングル叫女「行きたいなっていうのは本当に思っているので、アメリカツアーやヨーロッパツアーとか、したいなと思ってますね」

――夢は持ち続けることが大事ですよね。そしてもう1つ、プロレスリング・ノアに出られた際に、GHC女子王座の設立を発言されてました。こちらはKAIRI選手の耳にも届いてましたか?

KAIRI「もちろん!すごいなって思って。」

――IWGP初代王者・KAIRI選手に刺激を受けてこの発言があったようなのですが、こちら聞いたときKAIRI選手はどのように思われましたか?

KAIRI「さすがと思いましたね。ノアさんでの女子の試合って初めてでしょ?」

――初めてですね。

KAIRI「そういう場所で、やはり注目はもちろん行くので、ああいった場でしっかりと自分の意見を口に出す。思っているだけじゃなく、しっかりいいタイミングで口に出すことってレスラーとしてすごい重要だと思うんですけど、やっぱり叫女はそういうところ考えているなって」

――インパクトはすごい大事ですもんね。

ジャングル叫女「アメリカに行って気づいたんですけど、女子の試合ってすごい大事っていうか、WWE、AEWでも大きい大会って女子の試合って1試合は絶対入ってますよね?」

KAIRI「絶対入ってる」

ジャングル叫女「それがワールドスタンダードなのかなというのはすごい感じたので。新日本さんも、今親会社がスターダムさんと一緒だっていうのもあって、IWGP女子が設立したって言うのもあると思うし。ノアさんもあっていいんじゃないのかな?っていうのは、GHCっていう名前があるのでその対比としてださせていただいたというか。私から発信するのが意味があるかなと思ったので、発言させていただいたんですけど」

――発信力がありますよね。そしてまたあそこで次のストーリーが期待できるという…

KAIRI「(ジャングル叫女にGHC女子王座のベルトを)巻いてほしい!似合いそう!!」

ジャングル叫女「でも本当に設立していないのでまだ(笑)。わたしが欠場中に出来るのか、私が戻ってこないと動かせないのか…、まだ動いてもないですけど。でもやっぱり横浜アリーナ大会で女子の試合があったという事実は、ノアの上の方も心を動かされたというか、女子って影響力があるなって少しは思ってくださってると私は思うんですよね。なので前向きに検討してほしいなと思いますし、私が欠場中に設立したとしても、私が最初に言ったという事実は残っているので、そこはもうチャレンジさせていただきたいなと思います」

KAIRI「女子の試合、好評だったんだ?」

――わたしも会場に行きましたが、とても盛り上がってましたよね。

ジャングル叫女「売店も半分はもともと私のファンの方が来てくださったんですけど、半分は女子の試合を見たのが本当初めてというような方が来てくださって。そういうのを聞いたら、やっぱりこれは女子が上がって良かったんじゃないかなって思うし」

KAIRI「どっちにもメリットあるもんね」

――最近WWEのレッスルマニアもありましたが、ASUKA選手を筆頭に女子プロレスが見直されてきている部分ありますよね。

KAIRI「そうですね。もう今本当一緒というか…。女子も抜く勢いで努力していると思います」

――そういう波が日本にも少しずつ訪れてきていますね。その提唱者がジャングル叫女選手というね。

ジャングル叫女「それは忘れないでほしいですね」

KAIRI「や、でも(GHC女子王座設立と復帰の)タイミング、もしかしてはまるんじゃない?」

――そういうことの夢の1つ1つがモチベーションにもなりますね。

ジャングル叫女「本当そうですね、日本の復帰戦というのもありましたけどとてもいいタイミングだったので、ノアさんには本当に感謝しています。だからこそ女子という分野で盛り上げていきたいなというのはありますし、私がいない間、今度夏すみれ選手と雪妃真矢選手がシングルで試合しますけど、そういう私の想いも背負って戦ってほしいなというのはあります」

KAIRI「え、ちなみに叫女は最後の試合誰とやるの?」

ジャングル叫女「わたしが松本浩代さんと優宇ちゃんと組んで…」

KAIRI「あ!あの最強のメンツのやつ?」

ジャングル叫女「そうです(笑)。で、戦うのが高橋奈七永さんと山下りな選手と水波綾選手」

KAIRI「もってるね!」

ジャングル叫女「いやもうこれは、私自身が希望した方を、夏さんが全部組んでくださって」

KAIRI「叫女が縁がありそうなメンバーだけだもんね」

ジャングル叫女「でもほぼ初めてなんですよ。浩代さんだけが一緒にリング上がったことあるだけで、ほかは全員初対戦ですし。でもすごい試合…、最後の試合なんですけど、もしかしたらプロレス人生の中で一番激しい試合になるかもしれないですね」

KAIRI「そこはさすがに(笑)」

⑥最後にファンの皆さんへ

ジャングル叫女「本当にクラウドファンディングは、たくさんの方々が支援してくださいまして、もうなんか夢みたいな気持ちでした。その間もずっと治療は続いていましたが、おかげで治療にも前向きに取り組めましたし、これからもいとんな治療法を試して、必ず怪我を治してまたリングに上がりたいと思います。その日まで待っててくださいというのと、KAIRIさんにも返していきたいですし…どう返していけばいいですか?」

KAIRI「え、じゃあお願い。”親友”になってよ」

ジャングル叫女「え、もう親友じゃないんですか?」

KAIRI「や、もう先輩とか後輩の仲じゃなくて、ずっと仲良くしてほしい」

ジャングル叫女「なんですか、そのエモい感じ(笑)。いやでも、わたしもなんていうか、KAIRIさんがいつも絶妙のタイミングで連絡をくださるので、自分がもしかしたらしてるかもしれないんですけど、さっきお話ししたように、LINEでいろいろ吐いちゃってるんですね。もう絶対失礼なんですよ。もうそういう先輩って枠は私の中では超えているなっていうのは思っているので、わたしこそ親友になってくださいっていう思いです」

KAIRI「わたしこそ後輩とかそういう見方したことがないっていうか、楽しいんだもん一緒にいて」

――これは延々と続きそうなので、ここでインタビューを一旦終わりたいと思います(笑)。今日はありがとうございました!

ジャングル叫女「(KAIRIさんとも)久しぶりに会って話せてるので、楽しかったです」

KAIRI「ね、2人でトークイベントとかやりましょうよ。プロレスTODAYさんで!」

――ぜひぜひ。海外の話とかもお2人でしか出来ない話もあると思うので、ぜひ開催したいですね。

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

フリーランスサミット『NOMADS’ vol.3』(ジャングル叫女AID)
日時:4月14日(金) 19:00開始
会場:東京・新宿FACE

【対戦カード】

第5試合(メインイベント)6人タッグマッチ
ジャングル叫女 休業前ラストマッチ
〜Never Surrender 〜
ジャングル叫女&松本浩代&優宇
vs
山下りな&高橋奈七永&水波綾

第4試合(セミファイナル)タッグ3WAYマッチ
SAKI&清水ひかり(ぎゃらぱん)
vs
雪妃真矢&安納サオリ(ゆきあの)
vs
尾﨑妹加&本間多恵(SPiCEUP)

第3試合シングルマッチ
高瀬みゆきvs真琴

第2試合タッグマッチ
夏すみれ&チェリー
vs
花園桃花&小橋マリカ

第1試合タッグマッチ
小林香萌&関口翔
vs
網倉理奈&櫻井裕子

以上、全5試合

▼大会詳細は『NOMADS’』公式Twitterにて
https://twitter.com/NOMADS_fs

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