流派を超えた生け花作品が一堂に会する「日本いけばな芸術中国展」(日本いけばな芸術協会主催、山陽新聞社など後援)が12日、岡山市北区本町の岡山高島屋8階催会場で開幕した。季節の花々をあしらった優品が会場に並び、華道ファンらを楽しませている。
同協会は毎年各地で地方展を開いており、岡山高島屋の開店50周年を記念して15年ぶりに岡山で開催。中国地方の会員や協会役員ら26流派の計336人が、前後期で計246点を披露する。
副会長の草月流家元・勅使河原茜さんの作品は、ピンクのツツジとダイナミックに湾曲する枝で華やかに演出。同じく副会長で池坊次期家元の池坊専好さんの掛け花は、オレンジのヘリコニアなど南国情緒あふれる花材の組み合わせが、力強さを感じさせる。
備前焼の若手作家でつくる備前陶心会が協力し、備前焼を花器に使った作品も展示している。友人と訪れた同市東区の女性(68)は「個性豊かな力作ばかりで見応えがある。春らんまんですね」と話していた。
会期は17日まで。前期(14日まで)、後期(15~17日)で作品を入れ替える。入場料は一般800円、高校生以下無料。