【佐伯】佐伯市サッカー協会(三重野進会長)は本年度から、市内の中学生を対象にしたサッカースクールを開校した。公立中の部活動を外部に委ねる「地域移行」を見据えた取り組み。市教委、中体連と連携し、希望する生徒の受け皿をつくることで競技人口の維持や教員の負担軽減につなげる。
地域移行は、生徒数減少に伴い学校単位での活動が難しくなっていることに加え、教員の長時間労働の一因ともされるため。市教委によると、サッカー部員の確保は年々厳しくなっており、既に部活動のない中学校もある。「サッカーをしたくてもチームがない」状況が起きているという。
スクールは毎週月、水曜と第2、4土曜に開校。市総合運動公園や市内の中学校グラウンドを使用する。
2、3月に2回ずつ開いた体験会には毎回、中学生や卒業を控えた小学6年生約30人が参加。経験者、未経験者、女子生徒などさまざまで、基本を中心にレベルに応じたメニューをこなした。
指導者を務める「Navio(ナビオ)スポーツクラブ」(同市)の岩崎彰範代表(38)と加藤史章コーチ(34)は「参加者が多く、反響の大きさに驚いた。サッカーの面白さを伝えていくので、興味があれば気軽に参加してほしい」。将来的にはクラブに移行し、地域チームとして大会にも出場する方針だ。
同協会の秋元昭一理事長(62)は「市内のサッカー人口減少を食い止めたい。既存のクラブチームや各校の部活動と協調しながら勝ちたい、楽しみたいという多様な期待に応えられる組織を目指す」と話した。
参加申し込みは同クラブのインスタグラムか、岩崎代表(090.3348.4057)へ。