「ドンピシャ」の決断 プロ8年目の勝亦悠斗が5位発進

プロ8年目の28歳(撮影/中野義昌)

◇国内男子◇関西オープン初日(13日)◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪)◇7051yd(パー71)

実測194ydで一番長い6番パー3はフロントエッジから9ydの手前ピン。勝亦悠斗は真新しい5番ユーティリティでピン奥5mにつけ、バーディを奪った。続く7番パー4は、距離の残った第2打をピン80cmに。使ったクラブは、これまた真新しい4番ユーティリティだった。

2日前の火曜日に手にし、初めてバッグに入れた4、5U。「ドンピシャでハマってくれました」と早速の成果に笑顔がこぼれた。

明治大4年だった2016年のプロ転向から8年目。昨年の最終QT22位で初めてツアー前半戦の資格を得て、今季を迎えた。昨季はツアー出場4試合だけながら全試合で予選通過。「レギュラーの難しいセッティングでもやれる」。そんな自信が、開幕戦「東建ホームメイトカップ」でいきなり予選落ちし、グラついた。

決断が「ドンピシャ」で5位発進(撮影/中野義昌)

「例えば、バンカー越えの手前ピンに対し、いいショットしても止まらなかったり。ゴルフがしんどかった」。身長163cmとフィジカルに恵まれたタイプではない。そこで、昔からアイアンは4番からと決めていた構成を変えた。4、5Iから4、5Uへ。弾道の高さで球を止める。悩んだ末、“易しいクラブ”に活路を求めた。

8番でパーオンを逃して、3パットのダブルボギーはあったが、それ以外は7バーディを奪って「66」をマーク。ユーティリティ同様、新投入したパターもさえた。しばしば緩み、パンチに悩んだパッティング改善のため「かなり硬い、手の動きがそのままヘッドに反映する」というシャフトを差したタイプで、うねりの強いグリーンを攻略して5位発進を決めた。

「まずはシードをとりたい。でも、そこを意識せず、常に上位で戦って、いい位置を保っていて、結果的に取れたらという考えでいきたいです」。やっとレギュラーツアーの舞台に立った28歳はガムシャラに結果を求めていく。(大阪府堺市/加藤裕一)

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