神輿転倒、10人けがで救急搬送 「担ぎ手が下敷きに」大津・日吉大社の山王祭

大政所を出た4基の神輿。この直後に神輿が倒れて負傷者が出た(13日午後9時9分、大津市坂本5丁目・日吉大社)

 13日午後9時10分ごろ、大津市坂本5丁目の日吉大社で開催されている「山王祭」の神事の一環で、祭りの参加者が4基の神輿(みこし)を担いで競走している最中に複数の神輿が倒れた。担ぎ手ら男性10人がけがを負い、救急搬送された。市消防局によると顔や頭から出血するなどしているが、いずれも命に別状はないとみられる。

 神輿の競走は「宵宮(よみや)落し神事」と呼ばれる神事の一環。駕輿丁(かよちょう)と呼ばれる男性たちが、神輿を担いで大政所から約60メートル先の鼠社(ねずみのやしろ)まで競走した後、西本宮拝殿に収めるというもの。

 担ぎ手の男性(76)によると、4基の神輿のうち2基が最初に転倒し、もう1基は倒れた神輿に接触して倒れたという。現場にいた写真愛好家の男性は「『わー』という観客らの声が響いた後、神輿が傾いた。担ぎ手が下敷きになっていた」と話した。

 同大社の説明では、神輿の競走は新型コロナウイルス禍の影響で2020~22年は中止になり、今年は4年ぶりの開催だった。

© 株式会社京都新聞社