宇治茶の未来、担う決意 府茶業研究所に新研究員2人 「茶業の発展に尽くす」

茶業の研修を前に、入所式に臨む辻さん(左)と木野さん=宇治市白川・府茶業研究所

 府茶業研究所(京都府宇治市白川)で、本年度の茶業技術研修生の入所式が行われた。宇治茶の未来を担う若者2人が1年間の研修へ決意を新たにした。

 本年度の研修生は、茶問屋を受け継ぐ辻竜太朗さん(27)=宇治市=と、茶農家の後継者の木野宏紀さん(26)=南山城村。

 式では、神田真帆所長が「生産と流通という茶業の違う分野の2人が、ここでの縁を大切にして互いに学び、吸収しあって将来へ生かしてほしい」とエールを送った。辻さんが「技術を習得し、茶業の発展に力を尽くします」と力強く宣誓した。

 2人は同研究所で茶業技術や経営実務などを学ぶ。木野さんは「お茶農家をいずれ継いでいくので知識を深めたい」と語った。

 同研究所は1925年の設立時から、茶業の後継者を育成するため、研修生の制度を設けている。これまでに201人の研修修了生を送り出した。

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