音楽あふれる玉島へ「駅ピアノ」 新倉敷駅に設置、イベントも計画

新倉敷駅構内に設置された「駅ピアノ」

 JR山陽線新倉敷駅(倉敷市玉島爪崎)の構内に13日、誰でも自由に演奏できる「駅ピアノ」が登場した。“音楽あふれる街”を目指す玉島地区を盛り上げようと、地域団体らの働きかけで実現。軽やかな音色ににぎわい創出の期待を込める。

 設置したのは地元高校の音楽教諭を務め、クラシック音楽グループ「プリマベラ・コンチェルト」を立ち上げるなど玉島の文化振興に寄与した故浅原茂子さんのグランドピアノ。生徒のレッスンなどで使用し、2008年に亡くなった後はグループが管理していた。

 場所は2階の待合スペースで、利用は午前9時~午後9時。管理運営は新倉敷駅ピアノ実行委(事務局・玉島商工会議所)が行う。

 13日には伊東香織倉敷市長と藤原乗将JR西日本岡山支社長が協定書に署名し、ピアノをお披露目した。設置を記念し、プリマベラ・コンチェルトの畠山勝子さんがショパン「華麗なる大円舞曲」などを奏でると、駅利用者らが響き渡る音色に聞き入っていた。

 実行委の守永一彦会長(玉島商工会議所会頭)は「玉島を象徴するピアノになると思う。音楽を愛する多くの人に奏でてもらいたい」と話す。

 今後は月に1回程度イベントも開く計画。17日午後1時と18日正午には、くらしき作陽大の学生が駅ピアノとホルンなどでコンサートを行う。

© 株式会社山陽新聞社