KWTの渡辺一樹「難しい状況でベストを尽くせた」岩戸亮介「無事に終えられた」/EWCル・マン24時間 予選 コメント

 2023FIM世界耐久選手権(EWC)第1戦ル・マン24時間耐久ロードレースの予選が、フランスのル・マン-ブガッティ・サーキットで4月13~14日の2日間にわけて行われた。5名参戦している日本人ライダーのうち、渡辺一樹と岩戸亮介(TEAM KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR)の2名が予選を振り返り、決勝の意気込みを語った。

渡辺一樹(TEAM KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR)/2023EWC第1戦ル・マン24時間 予選

■渡辺一樹(TEAM KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR) Rider Yellow
予選1回目:1分37秒317(総合 7番手)
予選2回目:1分56秒578(総合 2番手)

 新体制となったTEAM KAWASAKI WEBIKE TRICKSTARからフル参戦する渡辺。2月と3月に国内でカワサキのマシンを走らせ、3月中旬からバレンシア、ヘレス、ル・マンと3度EWC仕様のマシンをテストしてからこのレースウイークを迎えた。

 ランディ・ド・プニエ、クリストフ・ポンソン、岩戸亮介と4人でフリー走行や予選も使ってテストしているが、セッティングをまだ進める必要がある。とはいえ、10番手からのスタートだ。24時間の耐久レースは何があるかわからないため、初戦でできるだけパフォーマンスを見せたいという。

「予選1回目はコンディションが不安定ななかで、インターミディエイトタイヤが登場するかどうかでした。アウトラップでトップチームのTSRとヨシムラが転ぶような、難しい状況でした。ほぼライン上は乾いたなかで自分の予選を迎えて、スタートしたら雨粒が落ちてきて、レッドクロスが振られているなかでタイムアタックをしなければならず、毎周ある程度ベストで走らないといけないなかではベストを尽くせたかなと思います」

「2回目は、路面が乾くことはないと明確にわかる雨が降っていたので、決勝で万が一雨が降った場合に備えてのテストとして走っていたイメージです。パッケージが不安定な部分もあったりして、どういうチョイスをするのが一番ベストかを確認することも含めて予選を使いました」

「現状あるものでベストを尽くすレースにして、パッケージをどう変えていくかを組み立てるのが次戦以降になると思います」

岩戸亮介(TEAM KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR)/2023EWC第1戦ル・マン24時間 予選

■岩戸亮介(TEAM KAWASAKI WEBIKE TRICKSTAR) Rider Green
予選1回目:1分50秒492(総合 3番手)
予選2回目:2分01秒483(総合 4番手)

 第4ライダーとして指名されたが、リザーブとして今大会に出場する可能性のあるなかでセッションを走った岩戸。決勝には3人しか出場できないため、現状は暫定スターティンググリッドには名前がないが、レーシングライダーとしての立場、第4ライダーとしての役割、チームのサポートなど、率先して常に動いていた。

 ライダーとしては、ル・マンを走るのが初めてで、天候も良くないなか、しっかりとタイムを出して、転倒もなく最善の仕事をしていた。

「火曜日のフリー走行は雨が降ったり晴れたり、トラブルもあり走行時間を思ったより確保できないまま予選を迎えました。1回目は雨が降った中で乾いていく状況で、もっと攻めたかった気持ちはありました。グループでは3番手タイムで、無事に終えられたことで良かったです」

「2回目はみんなが安心して予選に挑めたので、第4ライダーという立ち位置を考えると問題ない予選だったと思います。ウエットで、チーム的に確認しながらだったので、攻められませんでしたし、クリス(ポンソン)が転倒しましたが、無事に終えたのでそれが一番良かったです」

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