茨城県ひたちなか市内で食品スーパー・カスミ(同県つくば市)の移動スーパーの運行が始まるのを前に、ひたちなか市は13日、同市西大島の市総合福祉センターでオープニングセレモニーを開いた。市や同社関係者が出席してテープカットし、近隣住民が移動スーパーでの買い物を体験して楽しんだ。運行開始は17日。
市と同社は昨年12月、移動手段の確保が難しい高齢者らの買い物支援や地域の見守り活動を推進する協定を締結しており、移動スーパー運行はその一環。
同社によると、移動スーパーの運行は月曜から金曜で、市内47カ所を回る。1日当たり集会所や公園など8~10カ所を回り、滞在時間は15分程度。
販売商品は肉や野菜、魚などの生鮮食品のほか、弁当や調味料、菓子など約650品目。希望の商品がない場合も、拠点店舗のフードスクエアカスミ馬渡店で取り扱っていれば、翌週に届けられるようにする。
13日の式典で、大谷明市長は「商品を手に取り、楽しんで買い物する姿が目に浮かぶ。高齢者の買い物の選択肢が広がることにつながる」と感謝。同社の伊神里美執行役員は「客とコミュニケーションを取り、しっかり要望に応えていく」と話した。
式典会場の市総合福祉センターも販売場所の一つで、近隣住民約10人が移動スーパの商品を手に取り、買い物を楽しんだ。
20日に75歳を迎え、自動車運転免許を返納する予定の椎名たか子さんは「近くで買い物ができてうれしい。特に刺し身がほかの店より安くていい」と喜んだ。
市高齢福祉課によると、市内で移動スーパーを運行するのは同社で3社目。