現地時間2023年4月14日～16日にかけて、米カリフォルニア州インディオにて野外音楽フェスティバル【コーチェラ・バレー・ミュージック＆アート・フェスティバル2023】のウィークエンド1が、ヘッドライナーにバッド・バニー、BLACKPINK、フランク・オーシャンを迎えて開催されている。
ここでは、初日の＜コーチェラ・ステージ＞に登場したゴリラズのBillboard JAPAN特派員による現地からのレポートをお届けする。
ギター、ベース、ドラム、パーカッション、キーボード、コーラス5名、そしてステージの中央に大きなブラウン管のテレビの上半分があるというユニークなセットをバックに、ロックな選曲で幕を開けたゴリラズのステージ。
3曲目では、最新アルバム『クラッカー・アイランド』のタイトル曲でサンダーキャットとのコラボ曲に本人が飛び入り参加するというサプライズも。ドミ＆JD・ベックのセットにもゲスト出演していたサンダーキャットだが、彼の歌う「Forever cult」というリリックとデーモン・アルバーンのボーカル・ハーモニーが最高で、そこに超絶テクニックのベースが加わるという何とも贅沢な組み合わせだ。
ゲスト・アーティストが多数出演する超豪華なセットではあったが、筆者の見たエリア、もしくはたまたま周囲の観客が盛り上がっていなかっただけなのかわからないが、ヘッドライナーのバッド・バニー目当てのオーディエンスが多かったのではないかと思う。そのバッド・バニーと最新アルバムで共演した「Tormenta」では、本人はアニメーション映像として登場。セット途中、デーモンがステージから降り、何度かオーディエンスと絡んでいたが、これもやや盛り上がりに欠けるという印象を抱いてしまった。
軽快なキッズの合唱が印象的な「ダーティ・ハリー」で少し盛り上がり、「フィール・グッド・インク」ではデ・ラ・ソウルのポスとメイスが参加し、メイスのあの特徴的な「Ha ha ha ha」という笑い声でオーディエンスの温度がまた上がるものの、ピークには達することはなかった。そして最後は「クリント・イーストウッド」で締めくくられた。ステージ上のゴリラズとオーディエンスが最後までカチッとコネクトすることがない個人的に残念な内容だったが、来週のパフォーマンスに期待したい。
