山田裕貴が「ペンディングトレイン」を熱くアピール! なにわ男子・藤原丈一郎は“語弊しかない言い方”で赤楚衛二とのエピソードを披露

TBS系で4月21日にスタートする連続ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」(金曜午後10:00。初回は15分拡大)の制作発表会見が行われ、主演を務める山田裕貴、共演の赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、なにわ男子・藤原丈一郎、日向亘が登壇した。

「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」は、金子ありさ氏が手掛ける完全オリジナルの予測不能のヒューマンエンターテインメント。同じ電車に偶然乗り合わせた見ず知らずの乗客たちが突如、前代未聞の出来事に巻き込まれ、電波が通じない上に水も食料もない極限下で懸命に生き、元の世界に戻ろうとする姿を描く。

この電車に乗り合わせた乗客で、メディアでも活躍するカリスマ美容師・萱島直哉を山田、正義感あふれる消防士・白浜優斗を赤楚、高校の体育教師・畑野紗枝を上白石、有名大学の大学院農学部・生命科学科で研究する大学院生・加藤祥大を井之脇、自分本位なネイリストの渡部玲奈を古川琴音、ポップカルチャーを学ぶ専門学校に通う明るく口達者な関西人・米澤大地を藤原、名門高校に通う医者志望の受験生・江口和真を日向が演じる。

会見冒頭、山田は「ようやく見てもらえるということで、本当に本当に楽しみ。見てもらったら広まっていくんだろうなっていう作品になったような気がしています」とあいさつし、「萱島直哉は、カリスマ美容師で、一見ちょっと近寄りがたくチャラそうな雰囲気も持ってるんですが、過去に苦労して育った人生の道のりがあって、そんな中で、少し心を閉ざしながら人と接してしまう。そんなキャラクターです。主人公っぽくない主人公です」と役柄を説明。

赤楚は「白浜優斗役を演じます山田裕貴です」とさらりとボケると、山田から「赤楚衛二だろう」とツッコまれ、「はいそうです。すみません、赤楚衛二です」と何事もなかったかのように話を始め、「完成した第1話を見させていただいたんですが、リアルな心情が描かれていて、かつペンディングされた世界っていうところがものすごく自然に描かれていて、ここからどうなるんだろうとワクワクしましたし、どういうジャンル分けになるんだろうと不思議な感覚になりました」と感想を伝え、「僕の演じる白浜は本当に熱い男なんですが、過去のある事件によって、みんなを助けたいっていう気持ちが強い男になっています」と役柄に触れた。

上白石は「第1話を現場で全員で囲んで見たんですが、その雰囲気が温かくて、私はこの方たちと一緒にいいものを作ってるんだなって、すごく思いました。私が演じる紗枝は、高校の体育教師をしていて、必死に生徒と向き合おうとするんですが、空回りをしてしまう。生徒との関係に悩んでいたりする人物です。感情を内に秘めがちで、自分の弱さとか自分の気持ちを伝えるのが苦手なキャラクターなんですが、サバイバル生活の中で、いろんな人と関わる中でどういうふうに彼女が変わっていくのか、ぜひ注目していただきたいです。見ていただけると、明日を頑張って生きようとか、日々大切に思うこととか、なんで自分だけこんな思いをしなきゃいけないんだと思うことって、誰しもあると思うんですが、明日の活力になるような作品が出来上がったので、ぜひ楽しみにしていただきたいです」と見どころを交えながら作品を紹介。

よどみなく思いを伝える上白石の話しぶりに山田は「完璧だな~」と感心し、その後のメンバーのコメントのハードルが上がることに。

続く井之脇は「このお話をいただいて台本を読んだ時に、どんな作品になるんだろうかと見当もつかなくて。今まで自分が携わってきた作品以上の世界観を求められるような作品だなと思いながら撮影をしています。実際、萌歌ちゃんが言いましたけど、みんなで第1話を見たら、想像していた以上の世界がドラマの中に広がっていて、これをゴールデンタイムのドラマで挑戦できていることはすごいことだなと思います。多くの方に楽しんでもらえるんじゃないかなと、早く見てもらいたくてワクワクしています」と出来栄えに自信をのぞかせた。

役柄については「加藤は大学院の博士課程で生物科学を研究している植物とか生物のオタクの男の子なんですが、オタクの半面、人と関わることがちょっと苦手だったり、人との距離の詰め方が分からなかったりするので、そんな加藤が乗り合わせたメンバーと、どういうふうに距離を縮めていくのかを考えながら、楽しみながら演じています」と語った。

古川は「この物語通りに、アドベンチャーでサバイバルな撮影をしていて、その中で毎日本当に必死で何が出来上がっているんだ、何が積み重なっているんだろうって思っていたんですが、第1話を見て、みんなでこれを作っていたんだなっていう感動と、心にグッとくるものがあって、これからもみんなで頑張っていきたいなっていう気持ちが湧くような第1話でした」と感動を覚えたことを伝えた。

演じる玲奈に関しては、「職業はネイリストなんですが、本当に非常識で協調性がなくて、この人がいると、何か問題が起こるトラブルメーカー。最初のうちは理解されないことが多いんじゃないかなと思うんですが、物語が進んでいくうちに、みんなが抱えたことあるような、そんなコンプレックスを持った人間だと分かるので、長い目で見て、見守っていただけるとうれしいなと思います」と話すと、山田は「完璧ですね」と声をかけ、古川は「ああ、よかった~(笑)」と安堵した。

さらに、藤原は「番組の公式ホームページを見ると、カウントダウンが出てるんですよ。『ペンディングトレイン』の放送まで、あと何日何時間何分みたいな、時間が過ぎていくのを見ると、もう少しでたくさんの人に作品を見ていただけるんだなってとてもうれしい気持ちです」とコメント。

続けて、「僕がこうやってしゃべってるのに、ずっと(後ろにいる藤原に対して)変顔してくださる赤楚さんだったり、温かいキャストで撮影をさせていただいてます」と笑いつつ、「僕が演じる米沢は、専門学生で関西出身なので、この作品の中で、唯一関西弁をしゃべる役。どんな状況下になるか分からない時でも常に明るいキャラで、みんなを違う雰囲気に持っていったり、常にみんなのことを考えながら、愛されるキャラだなと思っています。周りからは『よねちゃん』って呼ばれているので、皆さんもぜひ『よねちゃん』で覚えてください」とアピール。すると変顔をしていたとバラされた赤楚が「してないですよ! 全然していません。藤原くんを見つめていただけ」ととぼけると、藤原は「自分の番が終わってホッとしたのか、ずっと変顔していましたからね(笑)」とかぶせた。

日向は「電車の乗客役の皆さんということもあって、世代も性別も演じる職業も全然違う中で、個性あふれる現場なんですが、皆さんのキャラクターっていうのが撮影を進めていくうちにどんどん分かってきて、本当に温かい現場だなと思います」と雰囲気を伝え、「演じる江口和真は、大人に対する不信感が強い高校生。医者志望の受験生を演じさせていただいてるんですが、時に、皆さんをぶった切るような正論とかも言って、大人をハッとさせるような、起爆剤のようなポジションになれればいいなと思っています。同時に、1人の少年である和真が、乗客の皆さんとペンディングされた世界でサバイバル生活を送る中で、どう成長していくのかも、一緒に見ていただけたら」と自身のキャラクターを紹介。するとここまで「完璧」コメントを続けていた山田が何も発言せず、日向が「なんか言ってくださいよ~」と甘えたようにお願いすると、山田は「言葉が出ないぐらい完璧だった」と話した。

撮影エピソードに関しては、山田が「日本に、砂丘はあると知っていたけど、砂漠もあるのかと驚いた。ドローンが2台飛んでいたり、普通の現場ではありえない、日本のドラマもやれるんだなってそう思わせてくれるような作品だなと、ロケ地にいて感じます」とスケールの大きさに触れ、上白石は「あまり水を飲まずに撮影にあたるなど、役柄と自身の距離を近づけるように努力している」と告白。

そんな中、古川は「赤楚くんのエピソードいいですか」と切り出し、撮影の待ち時間に車の中で赤楚と一緒に待機していた時に、前の席に座っていた赤楚の席から「う、うん」と声が聞こえたため、見てみると寝言だったと暴露。赤楚は「すみません、覚えていなくて…。でも、役柄としてみんなの話を聞いているので、夢の中でもみんなの話にうなずいていたんだと思う。知らんけど(笑)」と推測。

さらに、藤原も「僕も『赤楚さんエピソード2』いいですか、“語弊しかない言い方”で言うと、『ペットボトルでどつかれました』」と何やら問題があった様子で、「語弊しかない言い方で言うと、めっちゃでっかい虫が僕の肩に止まったんです。その時に赤楚さんが、助けてくれるのかなと思ったら、『ちょっと待って』って、カシャってまず写真を撮ったんですよ。1枚かなと思ったら3枚ぐらい撮って。その後、でっかい虫を払うと、もしかしたら衣装が汚れちゃうので、ペットボトルでバーンとやったら、見事に外して、ただただ肩をしばかれました」と状況を説明。

「いやいやいや」と否定する赤楚は、「写真はもしブログやSNSで使えるなら使ってほしいなと思って撮りましたし、ちゃんと虫を倒したくてパッとやったんですけど、藤原くんをたたくことになってしまって…」と弁明し、「藤原くんにも、藤原くんを応援している皆さまにも申し訳なかったです」と謝り始めると、藤原は「やめてください。そんな大事(おおごと)にしないでください。たかがペットボトルなんで」と逆に焦っていた。

日向は撮影場所が携帯電話の電波が通じにくいこともあり、赤楚が準備してくれた心理テストやなぞなぞをしてみんなと交流していると報告。さらに、「丈一郎くんとは、しりとりで会話をして時間をつぶしています」と明かし、藤原から全員で実践してみることに。藤原「今日、頑張ります」、井之脇「“す”ごくたくさんの人がいるね」、古川「“ネ”コ、いないかな」、日向「“な”んでそう思ったのかな?」、上白石「(悩みつつ)“な”なんでかなぁ?」、山田「“あ”ぁぁぁ~」、赤楚「“あ~”ということで、ぜひ『ペンディングトレイン』を見てください!」と最後は赤楚がまとめ、息の合ったやりとりで、現場の雰囲気のよさを感じさせた。

また、井之脇演じる加藤は劇中、何かをずっとぶつぶつとつぶやいている役柄だそうで、「植物オタクで、独り言が多くて、僕はよねちゃん(藤原)と一緒にいることが多いんですけど、僕のセリフがあると『加藤さん、何て言ったの』と聞かれて。セリフが聞き取れないのは役者としてどうなのかなって、毎日反省しながら、ダメ出しをもらっています」と苦笑すると、藤原は「そういうことじゃないです!」とすぐさま否定。

お互いの推しキャラクターについてトークする場面では、井之脇は藤原が演じる米沢、藤原が井之脇が演じる加藤の名前を互いに挙げ、藤原は「加藤さんはすごく頼りにもなりますし、ここぞというところで、チームを引っ張ってくれる。知識もすごい役柄でもあるので、みんなとは違うセリフのしゃべり方だったり、その辺りをぜひ注目していただけたら」とコメント。お互いの顔を見ながら話す2人の姿に、山田が「めっちゃ好きやん」とツッコむと、藤原は「ここ(自分と井之脇)、“ニコイチ”なんで」となぜか誇らしげな表情を見せた。

井之脇は「よねちゃんのキャラクターって明るくてみんなを和ませて、ちゃめっけがあって。ああいう人がいてくれたら本当に助かるよなと思いますし、何より、丈一郎くんが演じることですごくチャーミングになっています。本当に現場で僕の心の支え、癒やしです」とすっかり藤原との距離が縮まっていることを伺わせると、山田は「2人でどっかいかないでよ?(笑)」と心配していた。

また、赤楚は推しキャラクターに山田が演じる直哉を挙げ、「直哉の魅力は、こういうキャラクターだってひとくくりにできないんですよ。寄り添ったと思ったらちょっと離れていくみたいな、距離感も絶妙ですし。みんなのことを助けたいのか助けたくないのか、1人になりたいのかなりたくないのか、本当に心の奥の底が見づらいキャラクター。どこか哀愁が漂ってるからこそ、見ていたくなるようなキャラクターだと感じます」と説明。そんな赤楚の言葉に、山田は「言わせたみたいになってない?」と照れ隠しでツッコんでいた。

そして、会見の最後には、山田が作品についてあらためて「このドラマは、みんなの捉え方によってものすごく印象が変わっていくドラマだと思っています。直哉はなんでこんな距離のとり方をするのか、助けたいのか助けたくないのか分からないようなキャラクター。キャラクターについては、企画の段階からプロデューサーさんと脚本の金子さんとお話をしていて、『山田さんってどんな人ですか』というところから作り始めていて。僕は、直哉みたいにここまで協調性がないわけではないと思うんですが(苦笑)。僕が世の中に伝えたいことがあって。表に立てる人たちって、いろんな人からコミュニケーションを取ってもらえたり、その人のことを知ろう、理解しようとしてくれる世の中だと思うんですよ。クラスの人気者とか、職場の仕事ができる人とか。でも、そういう人たちじゃなくて、本当に現実がつらいなとか、こんな人生嫌だなみたいな、そうやって生きてきた人たちをも救えるドラマになったらいいなって思っているんです。萱島直哉は、その代弁者というか、そんなキャラクターになればいいなと思っています」と熱くアピール。

加えて、「僕は、SNS社会の今、イメージだけでその人を判断せずに、心でコミュニケーションを取っていくような、そんな人が増えていく世の中になったらいいなって思っています。いろんな感想があると思うのですが、僕にとってはそんな祈りのような作品です。そういった目線も持ちながら、もちろんサバイバルとしてどうなっていくのかという部分も楽しんでいただきつつ、僕だけじゃなく、いろんなキャラクターたちの人生が同じ電車に乗り合わせた結果、どうなっていくのかっていうのを見守りながら、楽しんでいただけたらと思います」と伝えた。

そんな山田の熱いメッセージの感想を聞かれた赤楚は「完璧ですね!」と、会見中に山田が何度も口にしたワードですぐに反応し、会見は終了した。

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