離島奪還訓練を公開 佐世保・水陸機動団5周年で式典

離島奪還を想定した訓練に臨む水陸機動団の隊員ら=佐世保市、陸自相浦駐屯地

 陸上自衛隊の離島防衛専門部隊「水陸機動団」の創設5年記念式典が16日、長崎県佐世保市大潟町の相浦駐屯地であり、離島奪還を想定した訓練を公開した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止していた一般公開も4年ぶりに再開した。
 機動団は2018年3月に発足。24年3月末には、大村市の陸自竹松駐屯地に三つ目の連隊の配備を予定している。式典は相浦駐屯地創立68周年も兼ねて開き、機動団員ら約千人が参加。約4千人の一般客が訪れた。
 機動団長兼駐屯地司令の梨木信吾陸将補は、日本を取り巻く安全保障環境に触れ「厳しい訓練を自らに課し、抑止力・対処力をさらに高めていかなければならない」と述べた。
 訓練は占領された離島を奪還する想定。パラシュート降下や、水陸両用車、オスプレイなどから上陸し、敵を攻撃して制圧した。市民らは空砲やヘリコプターのごう音に息をのんだ。水陸両用車など約80台の行進や、近接戦での格闘術も披露した。
 福岡県田川市から訪れた飯塚高1年の佐々木龍斗さん(15)は「ヘリから隊員が降りてくる様子など、迫力があってすごかった」と話した。


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