豊島区 問われる高野区政「継承の是非」

2月に区長が亡くなった豊島区の区長選挙について、詳しくお伝えします。24年続いた前職の「区政継承の是非」を4人の新人候補が訴え、争う構図となっています。継承か刷新か、新たなリーダーの舵取りが問われています。

都内有数の繁華街である池袋を有する一方、閑静な住宅街という一面も持つ豊島区。6期24年務めた前職の高野区長は、財政破綻の危機や「消滅可能性都市」の指摘を経て、池袋駅前の再開発や、「こどもと女性に優しい街づくり」を目指してきました。

今回の選挙の争点の1つが、高野区政の継承の是非です。

高野区長に後継指名され、出馬したのが前副区長の高際みゆきさんです。自民・公明・都民ファーストが推薦するほか、小池知事も応援に駆け付け、高際さんが都の職員時代に2年間、秘書担当部長として共に歩んだ親密さをアピールしています。高際さんは、「出産や給食費の無償化」などの政策を掲げ、豊島区初の女性区長を目指します。

立憲民主、共産、れいわが支持する神沢かずたかさん。新聞記者として、高野区政の取材経験がある神沢さんは、区を変えるにはまず区の組織体制の見直しが必要だとして、幹部職員の男女比平等や区長の退職金カットなどを訴えています。

5期20年にわたり、豊島区議会議員を務めた永野裕子さん。2児の母でもある永野さんは、妊娠時から産後まで子育て家庭への切れ目の無いサポートを目指すと共に、行政書士の資格を活かし、行政手続きのデジタル活用などを訴えています。

豊島区で暮らして71年、区民の声を活かす区政を目指す不動産管理業の鈴木和夫さん。保育園・幼稚園などに対する区独自の補助金の創設や、区民が参加できる区議会の実現に加え、長年、続いた高野区政の刷新を訴えます。

24年ぶりの新たな区長の誕生へ。豊島区長選挙は23日に投開票です。

© TOKYO MX