数学あるある「動く点P」を映画タイトル風に「じっとしてて!」 完成度の高さが「センスの塊」と話題呼ぶ

「四角形ABCDの辺上を点Pが毎秒1cmの速さで…」「弟が家を出て10分後、忘れ物に気付いた兄が自転車で…」。誰もが問題文で目にした「数学あるある」を、映画やゲームのタイトル風に仕立てた作品がSNS上で「センスの塊」「映画化してほしい」「教科書の表紙がこういう感じだったら、やる気出る」と話題を呼んでいる。

ユニークなデザイン作品を投稿している、みっけ(@q_micke)さんが15日、自身のTwitterに「数学あるあるをタイトルロゴ風にしました」と題して、作品を公開。約6.8万件(17日現在)のいいねを集める大反響で「もうこれ、センスの塊やろ」「くっそわかる」「よみがえる辛い受験の記憶」など絶賛の声が寄せられている。

多くの学生を苦しめた「動く点P」は映画タイトル風にデザインし、映画『動く点Pと三角形(トライアングル)の軌跡』に。「じっとしてろ!」と忌み嫌われる点Pの動きの裏には、誰も知らない真実が…と想像をかき立てるロゴだ。リプライでは「動く点Pのミステリー小説感すき」「点P、コナン映画のサブタイトルでありそう」などのコメントや、「点Pにはじっとしててほしかった!」と当時の恨みをぶつける声もあった。

また、時速の問題で頻出する「外出した弟を自転車で追う兄」も同じく、映画『兄弟はx分後に再会する』としてデザイン。こちらは映画『動く点P―』と打って変わって、切ない兄弟の物語を連想させるロゴに仕上がっており、「エモくて好き」「小説の題名にありそうw」「映画化してほしい」など根強い人気を集めている。

その他の「数学あるある」もタイトルロゴ風にデザイン。「徒歩で時速864km」「みかん:-8個」など、計算に使った時間と労力を無に帰す“絶望解”の数々を展覧会タイトル風に。確率の問題で頻出する「ふたつのサイコロを同時に投げて…」はゲームタイトル風に仕立てた。

みっけさんによると、「デザインを通して苦手な数学に少しでも親しみを感じられたら」という思いがきっかけでデザイン。「なるべくテイストがバラけるようにしました」とこだわりを明かし、「見ている方に『これが一番好き!』と選んでもらえたら嬉しい」と期待を寄せた。

お気に入りは、最初に作ったという映画『動く点P―』。みっけさんも点Pが特に苦手だったといい「強い思いをこめてしまったかもしれません(笑)」と積年の恨みが作品に宿っている。

反響の中には「これ、教材にしたら、結構勉強意欲が上がるんじゃない?」「教科書の表紙がこういう感じだったら、やる気出る」などの声もあり、みっけさんは「数学が苦手な方へ、少しでも力になれたら幸いです」と思いを寄せた。

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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