岩手県がクマ出没注意報 個体増か、早期警戒促す

 岩手県は18日、今シーズンのツキノワグマの出没に関する注意報を県内全域に発表した。今年はまだ人的被害の報告はないが、個体数が増えている可能性があり、対策を呼びかける。

 昨年度はクマの栄養素となるブナの結実が4区分のうち、上から2番目の並作。餌が豊富だと繁殖数が増える傾向がある。昨年は6月1日に注意報を発表したが、早めの警戒を促す。

 県によると、昨年4月から12月までの出没状況は前年同期比430件減の2156件。一方、人的被害は23件で9件増えた。

 県は対策として▽複数人で行動する▽鈴やラジオなど音が出る物、撃退グッズを携行する▽人里では廃棄野菜や生ごみ、コンポストを適切に管理する―などを挙げる。

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