坂本龍一の自伝『音楽は自由にする』文庫版、本日発売

先日惜しまれつつ逝去した音楽家・坂本龍一の自伝『音楽は自由にする』の文庫版が株式会社新潮社より発売された。 新潮社では本作のほか、盟友・村上龍との共著『モニカ 音楽家の夢・小説家の物語』を刊行。また、新潮文庫の「夏の100冊」フェアのコマーシャルフィルムに出演・音楽を提供したこともあった。 昨年には『音楽は自由にする』刊行後の活動を、長年親交を結んだ編集者の鈴木正文を聞き手として語り、「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」として月刊文芸誌『新潮』に連載していた。

また、坂本龍一の仕事を総力特集した月刊ビジュアル誌『芸術新潮』5月号も4月25日に発売。昭和25年創刊の『芸術新潮』が音楽家をメインの特集で取り上げるのは、坂本が親交のあった武満徹以来、二人目となる。 表紙は大竹伸朗が坂本の肖像をモティーフに制作した新作で飾られる。『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』は6月下旬に出版される予定。

【坂本龍一 略歴】

1952年東京生れ。東京芸術大学大学院修士課程修了。’78年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。’83年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』などを発表、常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得続けている。映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞音楽賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」の創設、また近年では「東北ユースオーケストラ」を設立し、被災地の子供たちの音楽活動を支援した。

© 有限会社ルーフトップ