同僚の女性看護師に薬飲ませてわいせつ行為 「長時間労働のストレス原因」弁護側主張

大津地裁

 病院内で同僚の女性看護師に睡眠薬を混ぜた飲み物を飲ませて体を触ったとして、準強制わいせつなどの罪に問われた滋賀県甲賀市の看護師の男(24)の初公判が19日、大津地裁で開かれ、男は起訴内容を認めた。検察側は懲役4年を求刑し即日結審した。判決は来月16日。

 起訴状によると、昨年8月9日夜から翌朝の間、県内の病院で、睡眠薬を混ぜた水を同僚の20代女性に飲ませて抵抗できない状態にさせ、下半身を触った、としている。同9月23日に同僚の30代女性に睡眠薬入りの茶を飲ませてわいせつ行為をしようとした準強制わいせつ未遂罪にも問われている。

 検察側は「看護師として日常的に睡眠薬を取り扱う立場を利用し、被害者の夜勤を狙って犯行に及んだ。性的欲求を満たす目的は明らかで動機に酌量の余地はない」と非難した。弁護側は、着衣の上から数秒間触った行為の悪質性は高いとまでは言えないと主張。「看護師不足の中、長時間労働のストレスが犯行につながった」とし執行猶予付きの判決を求めた。

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