4月17日、静岡県富士市で障害福祉サービス事業所の送迎バスに倒れた木がぶつかり、フロントガラスが割れたほか運転手や乗っていた職員が軽いけがをしました。実はこの時期、倒木はリスクが高くなっていると専門家は警鐘を鳴らしています。
大きくひび割れたバスのフロントガラス。衝突した際の衝撃の強さを物語っています。
事故が起きたのは17日の午前8時すぎ。富士市中野の富士総合運動公園沿いの県道で、走っていた障害福祉サービス事業所「くすの木学園」の送迎バスに倒れてきた木がぶつかったのです。この事故でバスの運転手と補助のために乗っていた職員の2人が腰を打つなどの軽いけがをしました。
倒れたのは富士総合運動公園の斜面にあったクヌギの木。富士市によりますと虫食いで全体的に枯れていて、折からの風によって倒れたとみられます。
倒木をめぐってはさらに悲惨な事故も起きています。4月16日、神奈川県相模原市のキャンプ場で、高さ18m、太さ70cmほどの木が根元から折れてテントを直撃。中で寝ていた夫婦が下敷きになり29歳の妻が死亡しました。
相次ぐ倒木による事故。専門家は今の季節、リスクが高まっていると指摘します。
<はままつフラワーパーク パーク管理課 和久田均課長>
「(クヌギなどの)落葉樹の場合は冬は葉がなくて春になって葉が生えてくると。雨が降って風が吹くと雨の重みが加わるので、より倒れやすくなることがあります」
これからレジャーの季節、アウトドアでは木陰などを使うことも多くなることが想定されます。その際に気を付ける点については?
<はままつフラワーパーク パーク管理課 和久田均課長>
「一番分かりやすいのは幹の根元や枝で皮がめくれていたり、腐りが入っているところはキノコが生えていたりすると木の強度が落ちている可能性があります」
この時期はふいに思わぬ強い風が吹くことがあり、倒木には注意が必要です。