「1、2yd違い」の厳しさ痛感 星野陸也は15ラウンド連続60台で石川遼に並ぶ

地元・茨城での欧州ツアーに、星野陸也は実家から通勤中(撮影/奥田泰也)

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 初日(20日)◇PGM石岡GC(茨城)◇7039yd(パー70)

実家からは車で30分、同伴競技者の外国人に「ほぼ、ホームコース」と胸を張れる18ホールは“様変わり”していた。「イメージしていたよりも1、2ydくらい攻めている」ように感じた各ホールのピンポジション。星野陸也は欧州ツアー(DPワールドツアー)のセットアップに驚かされていた。

手前のエッジから30yd、左から5ydの位置にフラッグが立った後半14番。第2打でピン奥からバックスピンでカップに寄せたグリーンに上がると、肝を冷やした。バーディにしながら、「遠くから見たらわからなくて、行ってみたら『危ねえ』と思って。あと30cm先に落としていたら、奥のラフだった」というシビアな仕立て。「1番ホールなんかもイメージよりさらに奥に切っていた」。選手に積極的なショットを要求しつつ、ミスにはしっかり罰を下す、世界基準の設定を改めて思い知った。

限定的な出場権を持つ欧州ツアーには今年すでに3試合に出場した。2月、アラブ首長国連邦での「ラアス・アル=ハイマ選手権」で6位に入り、その後2試合で予選落ちをした。ショットの精度が問われること、そしてツアーの選手たちの旺盛な攻める気持ちも学んだ。「ドライバーをガンガン打ち続ける人が結構多いという印象」と、刺激を受けている。

16番(パー5)、奥のラフからの3打目をチップインさせてイーグルを奪うなど、午後のプレーにして「66」をマーク。首位とは3打差、4アンダーの14位とまずまずのスタートを切った。日本ツアーでの60台の連続ラウンド(R)を「15」に伸ばし、前週「関西オープン」で石川遼が達成したツアーメンバーによる最長記録に並んでみせた。

「ちゃんと60台を出しましたよ」とニヤリ。「やっぱりちょっとは気になっちゃう。気にならないように意識しているんですけど。プレッシャーが少しあるような気もして」。記録更新がかかる2日目以降、背負う重圧は大きくなるかもしれないが、このフィールドでは“60台”で満足するわけにいかない。「ここはしっかり(ロースコアを)出していかないと優勝争いにも繋がらない。あしたも記録のことを含めて頑張ります」と口元を引き締めた。(茨城県小美玉市/桂川洋一)

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