東京大学大学院教授も期待 香川高専発のベンチャー企業がスタート AIを活用して地域課題解決

香川高専発のベンチャー企業がスタートしました。AI・人工知能を活用して地域課題の解決に取り組みます。

(山下佳乃リポート)
「会社の名前は『株式会社D-yorozu』。データやデジタルなどを使って、『よろず』の課題を解決したいという思いが込められています」

会社を立ち上げたのは、香川高専詫間キャンパスの専攻科を3月に卒業した柏原悠人さんと山田斉さんの2人です。

2人は、全国の高専生がAIでものづくりの技術などを競う「DCON2022」の全国大会に出場し、専門家などから高い評価を受けたことで会社を立ち上げることを決めました。資本金は100万円です。

(山下佳乃リポート)
「柏原さんが在学時代に開発した技術のひとつがこちら、カメラに人が映るとAIが骨格を検出します。これは介護の分野などで生かせるということです」

2人をサポートしているAI研究の第一人者、東京大学大学院の松尾豊教授も、期待を寄せます。

(東京大学大学院/松尾豊 教授)
「こういうコンテストで上位入賞するようなチームのメンバーというのはめちゃくちゃ技術力も高いし、ニーズをちゃんと探って当てるということと、適切な値付けをするということが大事」

2人を指導した講師もこの起業の成功を願っています。

(香川高専 詫間キャンパス/岩本直也 講師)
「毎日毎日こつこつ努力してスキルを磨いていった。2人とも努力家。後輩たちが、こういう道があるんだとか、こういう2人を目指したいとか思うようなかっこいい存在になってもらえたら」

また、2人が「起業」という道を選んだのには、もう1つ理由がありました。

(D-yorozu/山田斉さん)
「実家が農家やっていてお米を育てていて、畑もあって。肉体労働なので、そこを私たちが持っている技術で解決したいなというのがきっかけ」

今後、2人は「農業」も含め、地域の問題点をヒアリングして、AIを使った解決策を考えていきたいということです。

(D-yorozu/柏原悠人さん)
「地域に根付いた会社・企業として実際の地域課題や地方の課題を解決していく。地域で大きくなっていって地域の産業や活動を活性化していくというのが目標」

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