絵本、児童書をネットで 「子ども電子図書館」開設

宮崎市が開設した「子ども電子図書館」のホームページ画面

 宮崎市はネット上で電子書籍を借りて閲覧できる「子ども電子図書館」を開設した。県内の自治体では初めての取り組み。絵本や児童書など子ども向けを中心に3630冊が無料で読め、24時間どこからでもアクセスできる。市教育委員会生涯学習課は「学力の基礎につながる読書に対する興味を深めてもらえれば」と期待している。
 市立図書館の利用カードを持っていれば、誰でも利用できる。パソコンやタブレット、スマートフォンのいずれにも対応。ホームページ(https://web.d-library.jp/miyazakilib/g0101/top/)でカードに記載されたIDとパスワードを入力してログインすると、最大2冊を2週間借りられる。無期限で利用できる本も約500冊準備している。
 返却期限が来たら自動的に読めなくなる仕様。文字や挿絵を拡大できるほか、音声読み上げに対応した本も600冊以上ある。
 同課によると、コロナ禍で図書館の利用が落ち込んでおり、市立図書館は2018年度は31万5892人が利用したが、22年度は21万7122人だった。特に交通手段に乏しい子どもたちの本離れが懸念されたことなどから、サービスを開始した。
 総事業費は約1800万円で、国の地方創生臨時交付金を活用した。同課は「図書館が近くにない方、事情があって行けない方などに、より本に親しむ機会にしてほしい」としている。

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