関東懸け31チームが熱戦 春季栃木県高校野球を展望 あすから3回戦

第76回春季県高校野球大会(3回戦以降)トーナメント表

 第76回春季栃木県高校野球大会兼第75回春季関東地区大会県予選の3回戦が22、23の両日、県営本球場など4球場で行われる。1、2回戦を勝ち上がった25校23チームと昨秋の県大会8強の計31チームが出場し、5月4日までの延べ6日間、熱戦を展開。上位2校は同月20日から神奈川県で開催される関東大会に出場する。優勝争いは今春のセンバツで23年ぶりの8強入りを果たした作新学院が軸となるが、シード勢も虎視眈々(こしたんたん)と頂点をうかがう。組み合わせを二つのブロックに分けて展望する。

Aブロック  青藍泰斗中心の展開か

 昨秋の県大会準優勝の青藍泰斗が中心か。投手陣は秋の関東大会で強豪・高崎健康福祉大高崎(群馬)相手に被安打6、4失点で完投した長嶋樹哉(ながしまみきや)が軸。馬場空飛(ばばくうと)、高橋洋介(たかはしようすけ)ら強打者が援護する。

 4回戦から登場する昨秋4強の佐野日大が追う。投手陣は昨秋好投した左腕エース島田樹生(しまだたつき)に加え、右腕前田駿(まえだしゅん)が台頭し厚みを増した。鈴木光(すずきひかる)、坂本司(さかもとつかさ)ら、打線が勝負強さを発揮できるか。

 文星芸大付-白鴎大足利は3回戦注目の好カード。文星芸大付は昨秋の3試合で26得点を挙げた打線が強力。エース渋谷優希(しぶやゆうき)の仕上がりが鍵を握る。白鴎大足利は、2回戦で足利工打線を6回無失点に抑え、打っても7打点と大暴れした昆野太晴(こんのたいせい)が引っ張る。

 昨秋の県大会で21年ぶりの8強入りを果たした栃木工も上位進出の可能性は十分。2回戦の黒羽戦で5回参考ながらノーヒットノーランを達成した那須清峰の大森祐輝(おおもりゆうき)の投球にも注目が集まる。

 宇都宮工、栃木の公立勢は持ち前の打力で勢いに乗りたい。

Bブロック  センバツ8強の作新が軸

 大会連覇、秋春連覇が懸かる作新学院と、昨夏覇者で昨秋の県大会8強の国学院栃木が、順当ならば準々決勝で激突する。

 作新学院は23年ぶりに8強入りした今春のセンバツから、ベンチ入りメンバーを大幅に変更。その中で打線の主軸を担う斎藤綾介(さいとうりょうすけ)や東海林(しょうじ)智(さとし)、制球力の高い右腕市川春之介(いちかわしゅんのすけ)らセンバツ経験組の活躍が鍵を握る。

 甲子園メンバー6人を擁する国学院栃木は、絶対的エース盛永智也(もりながともや)、成長著しい左腕山駿輔(やましゅんすけ)が投手陣の柱。原野泰成(はらのたいせい)を中心とした強力打線で復権を試みる。

 センバツに出場した石橋は、持ち前の堅守を武器に上位進出を狙う。2年生エース入江祥太(いりえしょうた)ら投手陣の出来が勝敗を分ける。

 ノーシードの宇都宮南は塩浜颯人(しおはまはやと)を中心に、昨夏の決勝で敗れた国学院栃木への雪辱に燃える。昨秋の県大会で初の8強入りを果たした上三川は、取りこぼさず勝ち上がり、石橋に挑戦したいところ。ともに打力のある大田原-矢板の一戦にも注目したい。

青藍泰斗のエースとして活躍が期待される長嶋
4月から作新の新主将に就任し、打力でチームをけん引する斎藤綾

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