東広島市の空き地に赤ちゃんの遺体を遺棄したとして、ベトナム人技能実習生の女が逮捕された事件です。女が「妊娠したら帰国させられるかと思った」と供述していることが分かりました。
この事件は18日、東広島市安芸津町の空き地で生まれて間もない男の子の赤ちゃんの遺体が放置されているのが見つかり、近くに住むベトナム人技能実習生の女(19)が逮捕されたものです。警察によりますと、赤ちゃんの身長は、生まれたばかりの男児の平均とほぼと同じ、48センチだったということです。
女が技能実習生として働いていた水産会社の社長が20日夜、取材に応じました。
水産会社の社長
「真面目で素直で仕事もよくがんばっていただけたので、このようなことになってしまい、非常に驚いております。妊娠の兆候には、私自身はまったく気がつきませんでした。妊娠の相談や申し出もなかったです。本当に残念ですが、ありませんでした」
社長によりますと、女は、去年10月、来日。11月にこの会社で仕事を始めました。この会社では女のほか、6人の女性のベトナム人実習生が働いていたということです。
女は、会社の2階にある寮の1人部屋で生活をしていました。社長とは、簡単なあいさつ以外は、日本語の堪能なほかの実習生を介して会話をしていたといいます。
正月には故郷を離れて過ごす実習生たちと餅つきをするなど、「相談しやすい環境」をつくろうとしていて、今週末にも、バーベキューをする予定だったということです。
水産会社の社長
「ちょっと何か自分自身もできたことはあったのじゃないかとは思うところもあるが、ただただ、亡くなった赤ちゃんには申し訳ないという風に思います」
社長は、「妊娠したら帰国しないといけないと話したことはない」といいます。
一方、捜査関係者によりますと、女は、「妊娠がわかれば帰国させられるかと思った」などと供述しているということです。
警察は、赤ちゃんが遺棄された時期や事件のいきさつを調べています。
