中総体への民間クラブ参加 長崎県中体連 少子化救済の好例に

県中体連に登録したクラブチーム数

 本年度から民間クラブが中学総合体育大会(中総体)に出場できるようになり、長崎県内では新たに86団体が県中体連への登録を済ませたことが分かった。20日まで申請を受け付けたところ、19競技中、ラグビーを除く18競技でクラブチームからの届け出が相次ぎ、登録選手数は491人に上った。
 中総体は原則、各郡市大会から出場する必要があるが、部活チームへの影響を最小限にとどめるため、当面2年間は県中総体につながるクラブチーム限定の予選会を実施する。クラブチームの県大会出場権は団体種目でそれぞれ1、2枠、個人種目で1~8枠。陸上、水泳、体操・新体操の3競技は、部活チームと同じく郡市の中総体からの出場となる。
 新規登録数が多い空手やテニスなどは、普段から道場や民間スクールで練習し、中体連主催大会のみ部活チームから出場するケースが多かったため、今回の規定見直しで実態に近づいた格好だ。ソフトボールの男子は県内に学校単独チームが1校しかなく、クラブ参戦によって県中総体が「創設」される。
 サッカーは参加要件が比較的厳しく、クラブユース連盟に登録しているチームは対象から除外された。この結果、県内では離島部2チームのみの登録となった。勝利至上主義の加速を抑えつつ、少子化で学校単独でのメンバー編成が難しいチームが救済される好例となりそうだ。


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