その名前に悪夢を見たか。Jリーグを恐怖で震撼させた「最強のレアンドロ」5人

Jリーグを長く見ている人間なら聞き覚えのある名前「レアンドロ」。

その名を冠する選手たちは破竹の活躍を見せ、数々の悪夢と希望を生んできた。

そんなレアンドロたちの功績を振り返る今回は、5人のレアンドロを選出した。

レアンドロ・ダミアン

主に活躍したJリーグクラブ:川崎フロンターレ

2012年ロンドン五輪で得点王に輝いたダミアンは、ブラジル代表で通算17試合3得点と全レアンドロの中で最も輝かしい成績を上げてきた。

だが国内では伸び悩んでしまったため、国民の期待を裏切ってしまうことに…。自身キャリア初の欧州挑戦となったレアル・ベティス移籍も3試合無得点と不発に終わった。

だがJリーグ移籍後は破竹の活躍を見せる。川崎フロンターレで加入初年となった2019年シーズンはリーグ戦23試合9得点に終わるも、翌年はリーグ戦34試合13得点と二桁得点をマーク。さらに2021年シーズンでは35試合23ゴールと爆発し、リーグMVPと得点王の個人2冠を達成した。力強いポストプレーと柔らかいタッチで川崎のリーグ優勝2回をけん引して見せた。

レアンドロ・ペレイラ

主に活躍したJリーグクラブ:サンフレッチェ広島

松本山雅でリーグ戦12試合2得点と来日当初は決して評価は高くなかったペレイラだったが、サンフレッチェ広島移籍後に覚醒を遂げる。加入当初の2019年シーズンではリーグ戦9試合4得点と片りんを見せた。

パフォーマンスが爆発したのは2020年シーズン。190センチの長身を生かしたダイナミックなプレーで得点を量産。26試合15得点と広島の点取り屋として、紫のハイタワーは大暴れした。

翌シーズンはガンバ大阪に移籍するも、期待された結果を挙げることはできなかった。現在はイランの名門であるペルセポリスで奮闘しているようだ。

レアンドロ(1993年生まれ)

主に活躍したJリーグクラブ:FC東京

若くしてブラジル代表に選出された期待のストライカーは、鹿島アントラーズ入団後に違いを見せつけた。加入初年となった2017年シーズンは23試合11得点と活躍し、川崎とのし烈な優勝争いで存在感を見せた。

特筆すべきは圧倒的な制度を誇る右足。壁の上から鋭く落とすドライブシュートや弾丸のように隙間から突き刺すキックと多彩な球種で数々のGKを圧倒してきた。流れからのプレーも秀逸で、ドリブル突破からのチャンスメイクも光るものがある。

現在はFC東京でチームの攻撃にアクセントを与えながら、試合を決めるプレーも見せている。元セレソンの名は伊達ではない。

レアンドロ・ドミンゲス

主に活躍したJリーグクラブ:柏レイソル

数々の伝説を築き上げてきた魔法使いは、柏レイソルの英雄として未だ崇められている。J2に降格した柏へ加入したドミンゲスは、形容し難い超絶テクニックと得点感覚で無慈悲なまでに競合クラブを蹴散らしてJ2優勝とJ1復帰へと導いた。

そして2011年もその勢いは止まることはなく、ジョルジ・ワグネルらと息の合った連係を見せて得点を重ねた。変幻自在のボールタッチから生まれるドリブル、パス、シュートは、先読みしても防ぎきれないキレとアイディアがあった。このシーズンではリーグ戦30試合15得点と無双し、個人ではJリーグ最優秀選手賞とリーグ優勝を達成した。

柏退団後はブラジルに帰国し、2017年から横浜FCでプレー。2019年シーズンにチームのJ1復帰に貢献するなど、昇格請負人としても優秀だった。

レアンドロ(1985年生まれ)

主に活躍したJリーグクラブ:ヴィッセル神戸

Jリーグでレアンドロといえば、多くのサポーターはこの男の顔が浮かぶだろう。2005年に大宮アルディージャに移籍する形で初来日を果たすも、このシーズンは5試合1得点と鳴かず飛ばずの成績だった。

だが翌06年シーズンのモンテディオ山形で伝説が始まった。圧倒的なスピード、相手を置き去りにするキレ、相手DFラインを惑わすオフザボールの動きに、圧倒的な決定力でリーグ戦40試合23得点と大暴れした。その後はヴィッセル神戸、G大阪、柏で出場すれば多くの相手サポーターを恐怖の底へ叩き落した。

G大阪では2009年にACL得点王を獲得し、神戸では2016年シーズンにJ1得点王に輝いた。神戸在籍時の2017年開幕清水エスパルス戦で左ひざ前十字靭帯損傷および外側半月板損傷と大ケガを負ってからトップパフォーマンスを保てなくなったが、記憶にも記録にも残る偉大なレアンドロであった。

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他にもレアンドロでは唯一のアルゼンチン国籍のレアンドロ・デサバトらと数多くのレアンドロたちがJリーグで活躍した。今後も新たなレアンドロが誕生するか注目していきたい。

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