◎笠柳プロ初ゴール 「大きな一歩」
〇…加入2年目の笠柳がプロ初ゴールを決め、V長崎に先制点をもたらした。U-20日本代表候補にも名を連ねる期待の19歳は「この1点が今後のサッカーキャリアで大きな一歩となる」と喜んだ。
最初のチャンスをものにした。前半2分、フアンマの放ったシュートに反応。ブロックされたこぼれ球を落ち着いて流し込むと、相手DFの股を抜いてゴールに吸い込まれた。前節の徳島戦は好機を逃していただけに「ホッとした」と表情を緩めた。
前橋育英高から加入した昨季はけがに悩まされ、リーグ戦出場は2試合のみ。その悔しさもばねに、今季はここまで7試合連続でピッチに立ち、攻撃をけん引している。今月はU-20ワールドカップ代表候補の合宿に2度呼ばれるなど注目されるアタッカー。「これからも得点やアシストを求めていきたい。そうでないと先発で使われない」とさらなる活躍を誓っていた。
◎ハイライト/2戦連続4発快勝/フアンマ全得点に絡む
本拠地トラスタでゴールラッシュを再現した。V長崎が前節のアウェー徳島戦に続いて4得点をマークし、今季2度目の3連勝。フィジカルを生かす秋田のストロングポイントを封じ込んだ会心の勝利にカリーレ監督は「自信を持って練習に取り組んで成功したことがうれしい」と笑みを浮かべた。
歓喜の瞬間が試合開始早々に訪れた。指揮官が「まさに狙い通り」と表現した先制点は左サイドでクレイソンのパスから攻撃のスイッチが入った。そこに「チームの決まりごと」としてペナルティーエリアで人数をかけると、笠柳がこぼれ球を決めて、堅守を誇る相手の出ばなをくじいた。
波に乗るV長崎はこの1点では止まらない。フアンマが2戦連発となるヘディングを押し込み、1点差に迫られたロスタイムの2分間で櫛引とフアンマが連続弾。10試合で総失点5だった秋田から前半だけで4点を奪い、試合の大勢を決めた。
リーグ戦序盤とはいえ、自動昇格圏の2位に迫る暫定3位に浮上。開幕から4試合白星がなく、その間わずか1得点だったのがうそだったかのように攻撃陣が爆発している。自身の2得点を含む全4ゴールに絡んだフアンマは「勝てないときも監督を信じて前向きな空気をつくり続けた。今は雰囲気と結果がついてきている」と充実感を漂わせた。