「日韓友情ウオーク」長崎・対馬入り 朝鮮通信使ゆかりの史跡を探訪

朝鮮通信使にゆかりのある史跡や施設を探訪したウオークの参加者一行=対馬市厳原町

 江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節「朝鮮通信使」の足跡をたどる交流イベント「21世紀の朝鮮通信使 日韓友情ウオーク」に参加した両国の市民43人が23日、韓国・釜山から長崎県対馬市に到着。通信使ゆかりの史跡を探訪した。
 対馬藩は、1607年から1811年にかけて日本に派遣された通信使の江戸までの警護を担った。「ウオーク」は日韓市民が友好を深めるため、2007年から隔年で開催。今月1日、一行はソウルを徒歩で出発し釜山を目指した。ゴールの東京までの全行程に挑戦する15人に加え各地の市民らも部分的に参加。徒歩での総移動距離は千キロを超えるという。
 23日、高速船で対馬・比田勝港から入国した一行は、バスで厳原町に移動。通信使ゆかりの旧金石城庭園や万松院、対馬博物館などの史跡や施設などを訪れた。イベントを主管する「ウオークの会」の遠藤靖夫会長(80)=さいたま市=は「ウオークにとって対馬は特別な場所で、気が引き締まる。日韓友好の促進のため、皆で協力しゴールしたい」と話した。
 一行は24日、壱岐市へ向かう。山口県などを経て、5月23日に東京に到着する予定。

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