サッカー界にも多くの「師匠と弟子」という関係が存在する。監督は様々なクラブに移籍するが、そこでかつて一緒にプレーした選手を呼び寄せることも。
今回は「Squawka』から 「監督が何度も契約した愛弟子サッカー選手」を特集しよう。
ネマニャ・マティッチ&リカルド・カルヴァーリョとジョゼ・モウリーニョ
ジョゼ・モウリーニョの「愛弟子」は何人もいるが、その中でもネマニャ・マティッチとリカルド・カルヴァーリョはまさにその言葉に当てはまる選手だ。
マティッチはチェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、そしてASローマと3つのクラブでモウリーニョによって獲得された選手。
そしてリカルド・カルヴァーリョはFCポルトでともにプレーし、さらにチェルシー、レアル・マドリーで2回獲得されている。
ニコ・クラニチャールとハリー・レドナップ
ハリー・レドナップは「弟子」が多い監督の1人だ。多くの選手を複数回獲得しており、ピーター・クラウチを愛し、そしてジャーメイン・デフォーを常に欲した。
ただその中でも最も有名なのはニコ・クラニチャールだろう。クロアチア代表の司令塔はポーツマス、トッテナム・ホットスパー、そしてQPRでハリー・レドナップが獲得した選手である。
しかも戦術的にもハリー・レドナップはクラニチャールを常に中心として考えており、お互いにWIN-WINの関係であった。
マルアヌ・フェライニとデイヴィッド・モイーズ
エヴァートンで長く指揮を執ったデイヴィッド・モイーズ。イングランド・プレミアリーグらしいサッカーでチームを長く1部に留めた。その彼が愛した選手がベルギー代表の超大型MFFマルアヌ・フェライニである。
2008年に1500万ポンドというエヴァートンの歴史上最高額(当時)で獲得し、さらにマンチェスター・ユナイテッドへと移ったあとで締切日に2750万ポンドを投じて再び獲得。両チームで主力として長く戦った。
また、ウェストハムに加入したあともフェライニと似たトーマス・ソウチェクを獲得している。
ハメス・ロドリゲスとカルロ・アンチェロッティ
カルロ・アンチェロッティはハメス・ロドリゲスを愛する監督だ。これまでレアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘン、そしてエヴァートンで彼を獲得した。
2014年のワールドカップ終了後にアンチェロッティ率いるレアル・マドリーへと移籍し、初年度から活躍。ただ2年目からはペースダウンし、2015年に退団した。2017年にはバイエルンへ移籍するも、逆にアンチェロッティが数ヶ月で解任に。
2020-21シーズンにはエヴァートンで再会することになったが、ここでもあまりうまくはいかなかった。アンチェロッティはきっとハメスの才能を世界で最も評価しているはずだが…。
コロ・トゥレとブレンダン・ロジャーズ
アーセナルでアーセン・ヴェンゲルの下世界的な選手となったコロ・トゥレであるが、実は彼を最も愛したのはブレンダン・ロジャーズではないだろうか。
リヴァプールに就任したロジャーズが獲得した選手の一人がコロ・トゥレであり、そしてセルティックでも同じように契約を持ちかけた。そして引退したあともコーチとして受け入れた。
さらにブレンダン・ロジャーズがレスター・シティに就任したときにもコロ・トゥレがコーチとなり、ともにチームを率いていた。
モハメド・ジダン&香川真司とユルゲン・クロップ
ユルゲン・クロップ監督も多くの「弟子」を持っている選手の1人だ。マインツ05、ボルシア・ドルトムント、そしてリヴァプールで様々な選手に愛された。
有名なのはモハメド・ジダンであり、マインツ05でユルゲン・クロップの下でブレイクしたエジプト代表ストライカーだ。後にボルシア・ドルトムントでも獲得されている。
また香川真司もユルゲン・クロップのボルシア・ドルトムントでブレイクした選手であり、そしてマンチェスター・ユナイテッドで苦しい状況に陥っていた彼を再び獲得した。
ティエリ・アンリとアーセン・ヴェンゲル
アーセン・ヴェンゲルも多くの弟子を持っている監督だが、その中でもティエリ・アンリは大きな存在だ。1994年にモナコで彼をプロデビューさせたのも実はヴェンゲルである。
アンリはその後ユヴェントスへ移籍したときに失敗したが、それを見たヴェンゲル監督はアーセナルに彼を呼び寄せ、ストライカーにコンバート。世界的な点取り屋として大ブレイクさせた。
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さらにアンリがアメリカへと去ったあと、メジャーリーグサッカーのオフシーズンとなった彼を2012年にヴェンゲル監督がローンで獲得。短期間ながらプレミアリーグで活躍を見せ、「さすがアンリ」と称賛された。