染司よしおか6代目当主・吉岡更紗による初の著書『新装改訂版 染司(そめのつかさ)よしおかに学ぶ はじめての植物染め』刊行

京都で200年以上続く染色工房「染司よしおか」から学んだ植物染めの技法を、基本から応用まで詳しく紹介する、6代目当主・吉岡更紗による初の著書『新装改訂版 染司よしおかに学ぶ はじめての植物染め』が2023年4月下旬に株式会社紫紅社より刊行される。 古から伝わる植物染めの技法により、美しい自然の色を表現する「染司よしおか」。 江戸時代から続く工房では、現在も6代目当主・吉岡更紗や職人たちが、植物の実や花びら、樹皮、葉、根などに含まれる色素を汲み出し、染め、美しい色を生み出している。 「植物染め」「草木染め」と聞くと、くすんだ落ち着いた色合いをイメージされるかもしれないが、染司よしおかでは、古来から伝わる植物染料・染色の技法により、透明感のある澄んだ、鮮やかな色合いを染めであらわしてきた。

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本書では、1年間にわたって、染司よしおかの工房から学んだ植物染めの技法を、基本から応用まで詳しく紹介。はじめて植物染めに挑戦される方に向けて、まずは道具や布選びから始まり、各工程を写真とともにもわかりやすく解説している。身近な染料であるタマネギ、ドングリ、コーヒー、栗のイガ、ヨモギから、ワンランク上の刈安(かりやす)、蘇芳(すおう)、茜、紅花、藍へと、徐々に染料の選択や染色技法をステップアップできる構成になっている。自然の恵みを受け取りながら、連綿と美しい色を生み出してきた染司よしおかに、本格的に学ぶことができる一冊だ。

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【吉岡更紗(よしおか・さらさ)プロフィール】

1977年 京都生まれ。染司よしおか6代目当主。父は染織史研究家で多くの著書をもつ5代目当主の吉岡幸雄。2008年より生家「染司よしおか」で修業をはじめる。薬師寺伎楽装束の制作(2013年)、東大寺修二会椿の造花の和紙染め(2014年~)などを担当。2019 年「染司よしおか」6代目を継ぐ。

▼染司よしおか(そめのつかさよしおか)

京都において江戸時代から200年続く染色工房。天然由来の染料を用い、古来の染色技法により美しい染色を現代に甦らせる。東大寺修二会や薬師寺花会式で使われる染和紙を制作するなど古社寺の行事に関わる一方、「植物染めのシルク」が英国のV&A博物館に永久保存(2016年)されるなど、海外にも作品を発表している。

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