田中碧やアペルカンプ真大が所属するドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフ。
人口60万人ほどのデュッセルドルフには日本人街があり、日本代表が欧州の拠点にしている場所でもある。
『Bild』などによれば、フォルトゥナ・デュッセルドルフは、ホームゲームの無料化を目指すセンセーショナルなプロジェクトを打ち出したという。
将来的に試合チケットを全て無料で配布することを目指すというもので現地でも大きな話題になっているようだ。
どのクラブにとってもチケット収入は大事な収益源である一方、ファンたちはその高騰に苦しんでいる。
そうしたなか、フォルトゥナ・デュッセルドルフは「みんなのフォルトゥナ」というコンセプトで驚きのプランを発表した。
主なポイントは、デュッセルドルフ市と市内にあるリッチな企業との協力関係のようだ。
すでにフォルトゥナ・デュッセルドルフはいくつかの企業と5年の契約を締結している模様。クラブはさらなるパートナーたちとともに近い将来にホームゲーム全17試合の無料化を実現したいと考えている。クラブがどのカテゴリーにいても無償化を目指すとのこと。
このプロジェクトはパイロットシーズンとなる2023-24シーズンから始まり、まずはホームゲーム3試合を無料開催する予定。
ファンはオンライン上で申込むが、クラブメンバーが優先され、(まだ売っている)シーズンチケットホルダーは席を保証される。一方、VIPパッケージは有料で販売されるようだ。
これがうまくいった場合、フォルトゥナ・デュッセルドルフのホームゲームは2024-25シーズンから完全無料になる可能性がある。
ただ、チケット収入は2部でも年間700万~800万ユーロ(10~11億円)ほどで、ブンデスリーガではさらに多くが見込まれる。そのため、まずフォルトゥナ・デュッセルドルフはその金額をパートナー企業から調達する必要があるとのこと。
なぜ地元企業がこのプロジェクトにかかわるのか
資金はプロスポーツだけでなく、半分は社会的プロジェクトや青少年や女性のスポーツにも使われる。
企業にとっては、デュッセルドルフ市における自社の位置づけやサステナビリティやダイバーシティというテーマに取り組む絶交の機会になるというわけのようだ。そして、最終的に最も恩恵を受けるのはファンたちだとのこと。
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なお、フォルトゥナ・デュッセルドルフの本拠地スタジアムのキャパシティは54,600人。2部中位にある現在でもホームゲームの平均観客動員数は30,000人弱とクラブへの関心は比較的高いとか。
ドイツサッカーリーグによれば、チケットについてはクラブ側に自由に決めることができる裁量権があるとのこと。