桁が違いすぎる…水道料金8879万円を過大請求・収納 さいたま市、委託業者の入力ミス、伝達でも誤り

さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 埼玉県さいたま市は25日、同市大宮区の企業1社から、水道料金2カ月分について8879万円過大に請求し、企業の口座から収納したと発表した。

 市北部水道営業所などによると、過大請求があったのは1月6日から3月9日までの2カ月分の上下水道料金で、実際の請求額が607万5136円(使用水量7119立方メートル)のところ、8879万1265円多い9486万6401円(使用水量10万7119立方メートル)と請求し、企業の口座から収納した。21日に企業から電話で問い合わせがあり、誤りが発覚した。

 検針、請求業務は委託業者が行っていた。指針値をシステムに取り込む際、桁数を5桁から6桁に修正しなければならないところを見落としたことが原因で、正しい水量より10万立方メートル多い使用水量を計量したという。

 さらに検針員が使用水量の増加を企業に確認した際、10万7千立方メートルを1万700立方メートルと誤って伝え、企業側も請求を了承していたという。

 市は企業に対して誤請求分に還付加算金4万8千円を加え、25日に返金手続きを行った。再発防止策として「受託業者の検針から請求までの業務の流れを再点検し、正しい請求が行われるよう人的チェック作業の改善、プログラムの改良を行うなど、委託業務が適正に行われていることを確認する」としている。

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