生理用品を隠すのは当たり前? タンポンの使用は3割…長年のタブー変えられるか

生理用品を購入する際、紙袋などで包まれることが多い

 生理用品を購入する際、必ずといっていいほど紙袋や黒いビニール袋で包まれる。でも、ふと思った。果たして生理用品を隠すのは当たり前のことなのかー。長年タブー視されている生理への概念を変えようと、生理用品大手メーカーのユニ・チャーム(東京都)が取り組みを重ねている。

 「タンポンのこと、できれば学校で教えてもらいたかった」。

 ある神奈川県内の女性アスリートがタンポンの存在を知ったのは、大学卒業後。チームメートから勧められて初めて手にし、持ち方から挿入方法までトイレのドア越しに聞いて実践した。

 「最初は全く分からなかったけれど、慣れてくると違和感もなく楽。ナプキンはずれて気になるけれど、タンポンの方が動きやすいし、試合に集中できる。スポーツ選手は絶対使った方がいいと思うぐらい。何で早く知ることができなかったんだろう」と振り返る。

 ユニ・チャームによると、タンポンの使用率は海外では7~8割だが、日本は2~3割だという。

 担当者は「使うまでは抵抗があると思うが、使い始めたら慣れたもの。ただ、きっかけが難しい」と指摘する。「小学校や中学校では、まずナプキンを勧められる。母親からも『タンポンを使いなさい』と言われるケースも少ない。要は、生理用品への情報がアップデートされていないんです」

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