G7広島サミット影響で入島制限の宮島で宿泊許可?関係者が困惑 広島・廿日市市

G7広島サミットで観光客の入島制限が予定される廿日市市の宮島。しかし突然の“ある方針”をめぐり島内の旅館では困惑の声があがっています。

錦水館 志熊聡総支配人

「決められたことなので従わざるを得ないとは思うんですけど、何か配慮のある対応ができなかったのかなというところは感じています。」

首脳らの訪問が決まればサミット前日の5月18日正午から20日午後2時まで観光客の入島が制限される宮島。

こちらの旅館では、広島県や市町などで作る事務局からの要請を受けて、7割ほどの予約を全てキャンセルに。

ひとりひとりに確認を続けていますが、海外の5組とは連絡が取れていません。そんな中、24日、事務局から突然のメールが。

「どうしても事前連絡の取れなかった方などには、一時識別証を発行する方針です。」

要請を受けて、サミット前日から3日間の休業を決めましたが、入島が許可されれば宿泊客を受け入れざるを得ない状況に。突然の「方針転換」ともいえる事態に困惑が広がります。

錦水館 志熊聡総支配人

「(連絡がつかない予約客は)とりあえず渡ってもらうんで、営業してくださいという意味合いのことを言われるっというのは(これまで)予約をいただいた皆様に対しても不公平だし、今更営業するとなると私どもとしても色んな準備がかかってきますし(大変)。」

期間中、世界遺産の厳島神社では参拝の受け入れをとりやめ。

商店街は休業が多く、旅館にいても首脳訪問中は窓を開けられないなど、宿泊者が缶詰め状態になる可能性も…。

錦水館 志熊聡総支配人

「(広島サミットの)意義はすごく重いものがあると思ってますけども(誰かが)あおりを食うというかしわ寄せを受けるということがあっていいのかなという疑問は禁じ得ない。」

サミットの事務局は「識別証の発行は最終手段。引き続き予約客との合意のもとキャンセルの連絡を取ってほしい。」としています。

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