![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/1024275120731324416/origin_1.jpg)
小林市で食を通して地域内の交流を促そうと始まった取り組み「熱中食堂」の1周年記念イベントが22日、同市のTENAMUビル2階交流スペースであった。小林西高調理科の生徒が、2人の有名シェフの指導を受けながら調理した料理を市民に提供した。
「熱中食堂」は一般に「地域食堂」と呼ばれる取り組み。コロナ禍で減った交流の場をつくろうと、市民団体「熱中こばやし」の有志が昨年5月から2カ月に1度開催してきた。
特別イベントでは、フランス料理の巨匠と呼ばれ、同団体の社会人講座に昨年招かれた上柿元勝シェフ(72)=長崎市=がレシピを監修。元公邸料理人で同市の地井潤シェフ(55)も協力し、小林の食材を使った料理を提供すると同時に、地元の生徒に有名シェフと共に料理する体験をしてもらおうと企画した。
この日のメニューは「小林地鶏のポアレ ヴィネガー風味」「ベーコン入り野菜のクリームスープ」などで、生徒16人は指導を受けながら100食分を用意。会場にはさまざまな世代の市民が集い、参加者同士はもちろん、生徒やシェフとの交流も楽しんだ。
同校3年の河野桃華さん(17)は「肉に火を2度入れる、食材の大きさをそろえるなど、いつもより手間がかかる工程がすごく勉強になった」、上柿元シェフは「多くの人の記憶に『本物の食』が残り、その大切さが伝わるとうれしい」と話していた。