Jリーグ秋春制移行に反対意見。雪国出身の新潟DF堀米悠斗「僕の考えは反対。凍えながら説明をしてほしい」

Jリーグは25日に現行の春秋制から秋春制へのシーズン移行案を発表した。現在は検討段階ではあるが、移行が決定した場合はカナダ、アメリカ、メキシコが共催するワールドカップ後の最速で2026-27年シーズンを仮置きしているという。

以降の背景にはACLの2023-24年シーズンの秋春制移行やクラブW杯の出場枠拡大(32クラブ)などの影響もあり、収集した情報を整理して議論した上で2023年中に決議される予定となっている。

秋春制の移行案が出た中でアルビレックス新潟DF堀米悠斗が26日に、自身のInstagramでLIVEを開催。同僚のMF高木善朗と秋春制移行について話し合った。

札幌市出身で北海道コンサドーレ札幌、福島ユナイテッド、新潟と雪国でプレーしてきた堀米は「僕の考えは反対なんですよ。めちゃめちゃ。(冬は)厳しいと思うんですよね」と反対意見を表明した。新潟県によると県内の平均累計降雪量(年度)は平成元~令和3年度の平均は469センチと観測結果を公表しており、サッカーをプレーするには厳しい環境だ。

さらに高木はユトレヒト所属時、12月後半に開催された仙台のチャリティーマッチを振り返り、「芝とか凍っていた」。試合は冬季ナイター開催だったため、応援に来た祖母が凍えていたという。続けて「雪国はかなりしんどいし、考えないといけないことが山積みだと思う」と話した。

さらに高木は応援環境についても指摘。高木が「(豪雪地帯の)長岡から見に来てくれている人たちが、置いてけぼりになるのは俺ら嫌だよね」といえば、「誰のためにサッカーやっているんだろうと行き着くと、地域のためJリーグの理念としてある中で、その変更が原因で『サッカーいいですわ』ってなったらちょっと…」と堀米。

積雪による交通アクセスの麻痺や気温低下による観戦環境の悪化など、雪国のサポーターは過酷な状況を強いられてしまう。心配するファンを気遣う高木は「今楽しみにしてくれている人たちが、『サッカー、冬見に行けなくなっちゃったんだよね』って増えたら本当に嫌だよね」と心境を吐露した。

高木と堀米は報道により秋春制のシーズン移行案を知ったという。選手への説明も不足している。堀米は「この前の選手会でも言ったけど、冬の雪が積もった(新潟の練習場がある)聖籠(せいろう)に来て、説明してほしいですよ。長靴はいて、ずぼずぼ(雪に)埋まりながら、聖籠まで来て凍えながらその説明をしてほしいんですよ」と訴えかけ、続けて高木も「そうだよね。車も自分で運転してね」と同意していた。

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これまで複数回議論に挙がったJリーグ秋春制移行。雪国の問題に対してどのような具体案をリーグから出されるか注目を集めている。

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