古地図が使えるまち「萩」

関ヶ原の合戦後、毛利輝元により萩城が築城され、長州藩の政治・行政・経済の中心地として栄えた、萩城下町。

江戸時代の町並みがそのまま残り、今も当時の古地図が使える萩城下町は、2015年（平成27年）世界遺産（※）に登録されました！

タイムスリップしたかのような萩のまちですが、武家屋敷周囲の土塀・長屋門など、城下町の特徴的な景観が今日まで維持された背景には、萩を象徴する”ある果実”の存在がありました。

（※）世界遺産「明治日本の産業革命遺産～製鉄・製鋼、造船、石炭産業～」

幕末から明治末までの日本の産業化の過程を示す8県11市にわたる23の資産（うち萩市は5資産）で構成されています。

萩の特産「夏みかん」

その”果実”とは、「夏みかん」のこと！！

萩と夏みかんの歴史は、明治時代まで遡ります。明治維新後、生活の術を失った士族たちを救うため、空き地となった武家屋敷で始まった夏みかんの集団栽培。

風の強い場所が苦手な夏みかんにとって、屋敷を囲う強固な土塀は風よけにピッタリ。

つまり、城下町らしい景観が維持されているのは、夏みかん栽培が現在まで受け継がれたことで、武家屋敷の敷地割が変わっていないからなのです。

当時は、4～5個で米1升の価値があり、高価な果物として取引されていた「夏みかん」。

また、明治30年代には、当時の萩町の総予算8倍以上にあたる金額を夏みかん産業だけで叩き出しています。まさに夏みかんドリーム！

縁起物の「夏みかん」

「夏みかん」は、日本原産の果実で、江戸中期に萩市の隣である長門市仙崎大日比（ながとしせんざきおおひび）に発祥し、のちに萩城下でも栽培されるようになりました。

初夏を感じる、爽やかな酸味が特徴の「夏みかん」。

晩秋、黄色く色づく「夏みかん」ですが、酸味が強くてまだまだ食べられません。木の上でじっくり熟成してから収穫するため、旬は5月～6月。

また、昨年の実を収穫しないでいると、今年と昨年の実が同じ木に成るため、代々続くという意味で「夏代々（ナツダイダイ）」とも呼ばれる縁起物です。

萩を象徴する風景

萩では、夏みかんの木があちらこちらで見られます。

白壁や土塀からひょっこりのぞく「夏みかん」の風景は、萩ならではの景色です。

萩市の果樹・山口県の花に指定されている「夏みかん」。

夏みかんと白壁の描かれたデザインマンホールも作成されており、まさに夏みかんは萩の象徴。このマンホールは、萩市内でご覧いただけます。

また、『萩・明倫学舎』のインフォメーションセンターにて、萩市のマンホールカードを配布しています。

「かおり風景 100選」のひとつ

5月上旬～中旬にかけて、夏みかんは白く可憐な花を咲かせます。

花が咲くとまちじゅうが甘く爽やかな香りに包まれる萩。

大正15年、当時の皇太子、後の昭和天皇が御来萩された時、「この町には、香水がまいてあるのか」と仰ったとか。

萩城下町夏みかんの花は、山口県で唯一、環境省が選定する「かおり風景 100選」に選ばれています。

＜夏みかんの花が見られる場所＞

・城下町周辺

・堀内伝建地区 旧上級武家地

・平安古鍵曲（ひやこかいまがり）

・かんきつ公園 など

お土産にもピッタリの「夏みかん」

甘酸っぱい果実をそのまま食べても美味しいのですが、その風味を活かして、お菓子やゼリー、ジュースに加工されている「夏みかん」。お土産にもピッタリです。
また、店舗によって味が異なる「夏みかんソフトクリーム」は、甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。ソフトクリームを片手に萩散策をお楽しみください！

萩・夏みかんまつり

夏みかんの花が咲く時期に合わせて開催される、夏みかんづくしのイベント

「萩・夏みかんまつり」。

夏みかんや夏みかん製品の販売、夏みかんクイズラリーやガラポン抽選会、収穫体験、郷土芸能の披露や抹茶席などでお祭り会場は賑わいます。

・日程：2023年5月13日（土）／14日（日）10時～16時

・開催場所：かんきつ公園、旧田中別邸 （山口県萩市平安古164）

「夏みかん」の開花時期と収穫期をほぼ同時に迎える初夏の萩で、皆様のお越しをお待ちしております。

■こちらでもオススメのお店などを紹介しています！

萩市観光協会公式サイト HAGI：https://www.hagishi.com/

萩市観光協会 公式Instagram：https://www.instagram.com/hagi_burari/

平安古 鍵曲

〒758-0074 山口県萩市平安古町１４３

＊この記事は2023年4月時点の情報を基に作成しています。

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ライター：萩市観光協会