大和の2児虐待死 有識者検証委が報告書「予見は極めて難しかった」 

事件があったとみられる現場=2022年2月、大和市内

 大和市の自宅で当時7歳と1歳だった兄弟が窒息死し、母親(43)が殺人罪で起訴された事件で、母子の支援に関与していた県の児童相談所の対応などを検証した有識者による調査検証委員会(委員長・川松亮明星大教授)が27日、報告書を公表した。

 母親の養育に関し「日常的な問題点が見いだしがたく、突発的な重大事態の予見は極めて難しかった」とする一方、関係機関との情報共有などで課題を指摘。迅速な情報収集や多角的なリスク評価の必要性を提言した。

 事件を巡り、県警は2022年2月、7歳だった次男を19年8月に窒息させて殺害したとして母親を殺人容疑で逮捕。22年7月には、1歳だった三男を17年4月に窒息させて殺害したとして同容疑で再逮捕した。母親はその後、2件の殺人罪で起訴された。公判は始まっていない。

© 株式会社神奈川新聞社