J2水戸、ハノーバー提携 ドイツ2部 移籍や若手育成

サッカー・Jリーグ2部(J2)の水戸ホーリーホック(小島耕社長)が、ドイツ2部のハノーバーと業務提携することが27日、分かった。選手の移籍やコーチングスタッフの交流によって人材を育成し、チームの強化を目指す。28日に発表する見通し。

水戸が欧州リーグのクラブと提携するのは初めて。期間は3年間で、延長も可能。選手の育成とチームの強化を目的に、選手らの交流や練習プログラムなどノウハウを共有する。

今回の提携により、水戸の選手がハノーバーのU-23(23歳以下)チームに期限付きで移籍する。育成世代の交流やコーチングスタッフの研修も行う。

ハノーバーはドイツ北西部のハノーバーに本拠地を置く。1896年創設。近年は2002~03年シーズンから13年間、ドイツ1部リーグ(ブンデスリーガ)に定着した。現在は2部で、室屋成(FC東京から移籍)が所属する。これまでは酒井宏樹(浦和)や清武弘嗣(C大阪)、山口蛍(神戸)、浅野拓磨(ボーフム)、原口元気(シュツットガルト)ら日本代表選手が所属した。

水戸は、日本代表としてワールドカップ(W杯)カタール大会で活躍した前田大然(セルティック)ら有望選手が期限付きで所属するなど、若手選手を育てる「育成型クラブ」としても高い評価を得ている。同時に、パートナー契約を結んでいるJX金属のグループ会社の本社や製造拠点がドイツにあることなどから、提携に向けた話が進んだとみられる。

水戸は昨年9月、県北6市町をホームタウンに追加し、日立市と北茨城市に園児と小学生を対象としたサッカースクールを開校している。業務提携により、地域の子どもたちが海外でプレーできる可能性も広がる。

Jリーグでは近年、海外のクラブとの業務提携の動きが進んでいる。2部では昨年12月に清水エスパルスがスペイン1部のマジョルカと、今年4月には大分トリニータがブラジル1部のサントスFCと業務提携した。水戸は2017年、ベトナム1部のホアン・アイン・ザライ(HAGL)との提携を結んでいる。

© 株式会社茨城新聞社