中村悠平選手にふるさと福井県大野市が市民栄誉賞 WBC日本代表の優勝貢献で創設

中村悠平選手

 福井県大野市は、スポーツや文化などで輝かしい成績を収め、市民に希望を与える功績があった個人、団体を顕彰する「大野市市民栄誉賞」を創設し4月26日、第1号に野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表の優勝に貢献した同市出身の中村悠平選手(32)=ヤクルト=に贈ると発表した。

 同日の定例会見で石山志保市長が明らかにした。中村選手は3月のWBCで全7試合中4試合に捕手として先発出場。準決勝、決勝では先発マスクをかぶり、特に米国との決勝戦ではフル出場し、継投した7投手を強気にリード。強力打線を2点に抑え、日本を3大会ぶり3度目の世界一に導いた。

 市は、中村選手の活躍が市民に感動や希望を与え、毎年シーズンオフには市内の小中学生対象の野球教室で技術指導するなど、市民から親しまれていることから市民栄誉賞の創設を検討。五輪や世界選手権、世界規模の芸術・文化コンクールなどで優勝、または全国大会で優勝を重ねるなどし、市の名声を高める功績があった市ゆかりの個人・団体を表彰することを定めた規則を4月18日に制定した。

 会見で石山市長は「WBCで捕手という要で活躍し、日本全体に明るい話題をもたらしてくれた中村選手は市民の誇り。活躍をたたえたい」と話した。

 市総務課によると、表彰盾などを授与する贈呈式の日程などをヤクルト球団と協議するとし、「できるだけ早い時期に贈呈したい」としている。中村選手は、福井県福井市出身の吉田正尚選手(29)=レッドソックス=との福井県栄誉賞の受賞も決まっている。

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