新型コロナウイルスの影響で1年以上休業していた富山県高岡市伏木国分1丁目のアコースティックカフェ「海岸通り」が今月、営業を再開した。生演奏を楽しめる憩いの場として、地元住民や音楽愛好者らに親しまれてきた店で、30日には同店で記念コンサートを開く。店長の山内智子さん(46)は「『待っとったよ』と来てくれる人が多くてうれしい。今後、フリーライブなども計画していきたい」と笑顔を見せる。
カフェは2011年11月、国分浜のすぐそばにオープンした。海辺ならではの眺めの良さに加え、店内はステージや防音のスタジオなど音楽を楽しめる環境が整う。コロナ禍前は月1回ほどのペースでアマチュアのソロやグループなどがライブを開いていた。
新型コロナの流行で、20、21年はカフェの営業を続けたものの、ライブは企画しても開けない状況が続いた。コロナ収束がなかなか見通せず、22年2月にはカフェを休業することにした。
新型コロナ対策の緩和に伴い、国宝勝興寺がある地元の伏木地区のにぎわいにもつながればと、オーナーの駒井宏さん(68)とともに、以前からスタッフとして働いていた山内さんが新たに店長となり、今月10日に再出発した。カフェは山内さんと友人の長野美由紀さん(46)で切り盛りし、コーヒーや自家製チーズケーキ、軽食などを提供している。
30日には約3年ぶりにコンサートを開き、県内で活動するフォークグループ「楽屋姫」が出演する。駒井さんは「コーヒーと音楽と海の景色を楽しんでほしい」と話している。
コンサートは北日本新聞社後援。問い合わせは同カフェ、電話0766(44)4044。