広報コンクール 茨城・ひたちなか市 全国1位 組み写真部 イベント風景紹介

総務大臣賞を受賞した広報紙を手に笑顔を見せるひたちなか市広報広聴課の職員ら=同市役所

自治体の優れた広報紙を表彰する「全国広報コンクール」(日本広報協会主催)で、茨城県ひたちなか市が広報写真「組み写真部」の全国1位に当たる特選になり、総務大臣賞に選ばれた。同賞受賞は2020年以来3年ぶり2回目。今回は昨年6月の「ひたちなか海浜鉄道開業記念祭」に参加した市民の笑顔を写し、掲載した。市広報広聴課は「今後も読んだ人が元気になれる広報紙を届けたい」としている。

受賞作品は「市報ひたちなか」の昨年6月25日号。同記念祭は新型コロナウイルスの影響で中止が続き、3年ぶりに開催された。「好きです湊線」のキャッチコピーを付け、市民や鉄道ファンが楽しむ様子を見開き2ページで紹介した。

湊線を応援する市民でつくる「おらが湊鐵(てつ)道応援団」の団員が国内で唯一現役で走る気動車「キハ205」前で、笑顔で記念撮影する様子や、列車の運転席に乗ったり海産物を食べたりして楽しむ子どもの姿、田園地帯を走る列車の風景など計13枚の写真を組んだ。

写真は同課職員5人で撮影し、約3500枚から厳選。事前に会場を下見して各種イベントが行われる場所や同応援団員の会場に到着する時間、列車が田園地帯を走る時間帯などを細かく確認し、当日に備えた。

撮影者の一人、長崎麗子さん(30)は「子どもたちをはじめ、多くの人が笑顔で生き生きした表情を狙い通り撮れてよかった」と手応えを話した。

紙面のレイアウトについても、見ていて飽きない工夫を凝らした。担当した菊本翔平さん(34)=現・市観光振興課=は「人ばかりに偏りすぎないよう、イベントの様子や風景写真なども織り交ぜ、バランス良く配置した」と振り返る。

同コンクールの入賞は2年ぶり5回目。市は今回、自治体ホームページの操作性や独創性などを評価する「ウェブサイト市部」でも入選し、2部門での入賞となった。

同課の磯崎直美課長は「常に市報の質を高め、分かりやすく伝えようと試行錯誤し続けた結果でうれしい。受賞は多くの市民の協力のおかげで、今後もよりよい市報作りに取り組む」と意気込みを示した。

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